Yogurt culture

ヨーグルトにも夏バテがあるのか、はさておき。
嫁入りと同時に自宅にやってきたカスピ海ヨーグルトの種。「嫁入り道具」に近い響きが作用したのか、妙な愛着がある。数年にわたり牛乳を継ぎ足し継ぎ足しで発酵させてきたが、先月あたりからどうもヨーグルトの固まりが今一つとなっていた。上面だけは固まるが底にいくと飲むヨーグルト、といった具合。

こういった微生物の類を飼うには使用器具の適度な殺菌を必要とするが、我が家は毎度の洗浄&乾燥とたまの漂白位しかしていない。雑菌が入って発酵力が落ちたのだろうか。


はたまた、老化ということも考えられる。さきの冬よりヨーグルトメーカーを投入して恒温環境を確保。冬場も「お風呂」につける必要はなくなり、より安定してヨーグルトの仕込みができるようになった。
が、もう5年以上も牛乳を継ぎ足し発酵と増殖を繰り返していることもありテロメアの分裂の限界よろしくそろそろ種菌にも寿命が訪れた…かもしれない。
最近はご腸内の皆様との折り合いもなかなかつかず、ヨーグルトの消費も落ち込み気味で、仕込みのペースも隔週になっているうえに、市販のヨーグルトの値崩れ感が著しく、自家製にするメリットが薄らいで来ているのは確か。
そこで先週末、これで駄目なら種菌ごと食べてヨーグルト生活は一旦お休みになってもいいや、と半ばヤケ気味に久しぶりの常温でヨーグルトを仕込んでみる。与えたのは脂肪分の多いジャージー牛乳の買いたてほやほや。世間様のヨーグルトよりも単価が高くなり、自家製ヨーグルトの仕込みとしては本末転倒様、である。
しかしその甲斐あってか1日置いておくとものの見事に塊のヨーグルトが出来上がった。最近の仕込み温度が高すぎたとみえる。幸か不幸かは定かでないが、嫁入りヨーグルト菌は復活を遂げた。

先日の嫁の実家への寄り道ついでに粉末の種菌をいただいてきたばかりだが、どうしてくれよう。