自宅のコンポのカセットテープデッキ部分が、ついに動かなくなってしまったようだ。テープ出し入れ口の蓋にロックがかからなくなってしまい、かつ再生や巻戻しもできなくなっている。
再生スイッチを入れてみるとモーターが動く音と歯車が悲鳴を上げる音がしているところをみると、これまでに何度かラジカセで経験したような、ピンチローラー等のゴム製品の磨耗ではなさそうだ。どうしたことか、ついに潰れてしまったか、ポンコツコンポになるには少々早い気もするが、新品に近いのはリモコンの電池ぐらい。

…このコンポ、嫁入り前から10年近くは嫁の手元で稼動していたが、娘が生まれたことで急速に出番を失っていた。今や出番は朝の目覚ましラジオか、ケータイやパソコンの外部スピーカーくらいである。
半年ほど前、近いうちにこうなるだろうと踏んでMDドライブを投入し、手元に残っていたMDの音源を一通り吸い出しておいたが、出番終了は存外に早く来ることになるかもしれない。
コンポ前面に設けられた大量のボタン類は、娘にとっては格好の餌食になりうる。邪魔者は消すに限る。
…思い立ったが吉日、とばかりに音源をMP3に変換済みになっていたMDをはじめ、勢いついでに老朽目覚まし時計、時計やリモコンを動かす程度しか余力の残っていない乾電池、果ては出番を失っていた旅行用のキャリー等を一斉にゴミ箱に放り込む。
さらには、電源ケーブル類も娘の手の届きにくいように再配置しつつ、近日コンポ撤去作業で手の入ることになるであろう部分も、軽く埃取りを行う。
あとは適当な目覚ましタイマーの付いた小型ラジカセを買ってくると、コンポは晴れてお役御免、とできる。