日帰り三都くいだおれ(神戸編)

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大阪でのお昼のあとはデザートというのが半ばお約束。しかし丸福珈琲のプリンは昼飯に先立って既に食べてしまった。
いや、神戸がある。
風邪の発熱と相まって、既に思考と反射の融合は始まっていたためか体が食べ物の気配に反応し、地下街、地下鉄を駆け抜け(それにつけても難波の地下街と乗り換え通路の長いこと長いこと)て即座に新快速に飛び乗る。行き先は今回のの予定にないものの一度は行ってみたいと願っていた神戸南京街。ICOCA様々。Suicaもそのまま使えるのはありがたい。


…これで横浜長崎とあわせて三大中華街に足を踏み入れることができる。立川にもビルの上層部に「中華街」と銘打った店の集合体があるのを知ってはいるが、いかんせんビルの1フロア。あの場所をして街と呼ぶには決定的に、絶望的なまでに、何かが違う。
それが何なのか、を記憶の底から漁っているうちに新快速は元町に到着し、電子レンジよろしく頭の発熱は頂点に達した。神戸は存外に近かったが、途中「特急」の看板を掲げた焦げ茶色の物体を追い抜いたような気がする…気のせいか。
物々しく警備員の誘導付きで人波をすり抜け、南京街に到着。お空はギリギリ。体もギリギリ。しかし美味しい匂いには相変わらず敏感である。気が付くといつのまにやら警備員は消えていた。場外馬券売り場周辺だけだったか…
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神戸の中華街は料理店と屋台の2層構造になっていることもあってか、食べ歩きでごった返している。胡麻団子、唐揚げ、饅頭の類が多数並んでおり、美味しい匂いが立ち上っている。立川と神戸の決定的に、絶望的なまでの違い…この匂いに違いない。
腹ごなしも兼ねて通りを端から端まで往復して品定め。目移りしそうな品揃えではあるが、節操なく食べるのはどうだか。そういえば付近にはゴミ箱の類は全くない。通り沿いに散らかっている様子もないが、ゴミをどこに捨てるか、いやどこに捨てたのか、少々気になる。
…一往復したところで丁度いい具合によさそうなデザートを見つけて店内に入る。黒タピオカ+ミルクティー+アイスの組み合わせで珍珠アイス、である。目移りしそうになったら食べたいものを全部盛る…大阪でもそんなことをやっていたような。
この珍珠アイス、見かけはてんこ盛りだが、実際食べてみると見かけに反して甘くない。しかもお茶の香りもしっかり生きており、一品でティータイム気分を味わうことができた。
これで横浜、長崎に続いて日本国内の3大中華街を踏破したことにはなるだろうか。「完全」踏破なのかどうかはさておき。
そのためかあまり暑くも無く、然程歩いていないはずなのだが汗が酷い。しかしアイスクリームが効いたのかは定かではないが、発熱は行動に差し支えないところまでは落ち着いたようだ。ここでこんな形で「くいだおれ」ていては洒落になっていない。

デザートと洒落込んだ後は、京へ上る。
神戸駅から京都駅へは新快速なら乗り換えなしの一本で済むが、あの方面へ西から行くときの起点は淀屋橋か天満橋と決まっている。というか子供の頃に肩車越しにそう体に刷り込まれている。淀屋橋から三条へ向かうべく京阪特急に乗り込む。
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二階席の窓からかつて住んでいた枚方の香里ヶ丘近辺を見てみたが、香里ヶ丘近辺も結構宅地化が進んでいる様子。随分と混みごみしているような感じがしたが、2~30年も経っていればその位の変化があってもおかしくはない。しかしひらかたパークだけはパッと見ではあまり変わった様子はなさそうだ。
そういえば大阪まではJRの快速で移動だったが、見間違いでなければ神戸へ向かうとき同様途中駅で阪急の「特急」を抜き去っていたような気がする。新快速ではなく快速に抜かれる特急…阪急に限っては「特急=特に急がない」の略なのか…ってそんなことはないか。
その点京阪は枚方までノンストップ。

京阪特急が京橋で地上に出る際にどこかでみたことがあるような電車とすれ違った。三条到着後地上に上がらずに暫く待ってみたところ、その電車はやってきた。間違いなく高校時代に通学で何度と無く乗った電車と同じ面構えをしている。(それもそのはず富山で走っているのは京阪の払い下げ車輌である)
それなりに発熱は継続していたが、動体視力はまともだった様子。
懐かしの物体にお目にかかれたところで、地上へ上がるとしよう。夏の日は長いとはいえ、ぼやぼやしていると日が暮れる。
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