Persistence

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2週間前に従兄弟筋の結婚式で親も含めて親戚筋御一行様が上京したばかりだったが、また別の結婚式で親が再び上京。慶事はよくかたまるらしいが、慌ただしい。
結婚式当日は近所の店で馬刺しや酒、焼酎など信州の味を囲んで晩飯としたあと、自宅に上がってもらった。なにげに気になっていたらしく、各部屋は一通り見ていったようだ。早起きしてのお掃除が奏功したようだ。


翌る日、空港へ送るついでに築地でお昼とした。先日の深川丼もそうだが、いかにも東京らしいものという注文が事前にあったので、前もって築地の場内で「寿司以外」で見当をつけておいた。
築地の場内に入ったのは、11時頃になる。場内としてはかなり遅い時間に入るのか、寿司屋の前にはグルメ本を抱えた方々の長蛇の列。行列そのものがネタになる。既にそうしている方々が店ごとに4~5人はいたようだ。
ということもあってか、目星をつけておいた店は、カウンターが埋まる程度のほどよい混み具合だった。通常のお昼時には少し早いが、店内に入る。あまり待っていると品切れになりかねない。店内を飛び交う音声を拾ってみた限りでは、この店の名物の穴子丼はあと数人前で完売御礼となるところだったようだ。
店内の入れ替わりの間に店の前や店内の看板や貼り紙などを一通り見てみたが、「このような言い回しの看板を出している店は高い」「この店に裏メニューはない」などといったこれが築地の掟、といった風合いのものから、「煮ても焼いても美味しい穴子はΖガンダムのようなもの」と紹介するなど、普通の店とは一千を画しながらも結構なこだわりッぷりが漂っている。
こだわり抜いただけあってか、穴子とダシの柔らかい味をワサビがきっちりしめてさっぱりとした口当たりになっていた。舌の肥えた親父殿も旨そうに食べていた。ほっと一息である。