フェージング対策

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移動しながらの無線通信は、なかなか音質や通信速度が安定しにくい。それは、使っている電波が「フェージング」の影響をうけやすいため、とされている。
通常、電波は四方八方に発信され、「マルチパス現象」などによって様々なルートを通って届く。そのため時間差の付いた複数の信号を受信してしまうことがある。それぞれの信号は位相がずれているため、うまく位相が合った時には強めあい、位相が互いに逆になると弱め合う…といったことが起こる(指定した方向だけに電波を飛ばすこともできるが、専用の送信アンテナが必要)。


携帯電話などの移動体通信では送信者・受信者が動くため、各パス…送信者・受信者間の電波の経路の位置や長さも常に変わる。また、搬送波は変調されているため、周波数・位相が刻々と変わる。加えて場所によっては互いに近い周波数の搬送波が飛び込んでくることがある。そのため、合成された信号の振幅が常に大きく変化する。これが「フェージング」である。
大抵の場合、送ろうとする信号には帯域幅がある。同じ距離を飛んできても周波数が違えば位相も違うため、特定の周波数成分だけが強め合ったり、逆に弱め合ったりするということもある。特定の成分だけが消えることがある、と言い換えることもできるだろうか。
そのため、送信したときと受信したときで信号の周波数スペクトルが大きく変わっていることがある。周波数スペクトルが変われば、時間波形も変わってくる。「フーリエ変換」の計算をしてみると、わかるようになるかもしれない。
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Last Updated on 2012/05/27