Projectile X -HDMLから脱出せよ(2)-

第1段階終了後、スケジュールの見直しが行われた。新たな目標は約三ヶ月繰り上がり2002年12月末となった。これより時間との戦いが始まる。
11/5 制作サイドの「無い物は壊れない」の原則に従いHDMLでの表示部分を削り、Cプログラミング診断室( http://www.kojima-cci.or.jp/~fuji/mybooks/cdiag/ )を参考にしつつ試作品を作る。
果たしてHDML表示機能を削っても従来型端末からアクセスできるのか。まだテストを行える段階にはなかった。


11/08 WAP2.0で採用しているxHTMLは、画面の配色設定を全てスタイルシートに任せる形を取っている。第1段階でPC向け配色設定の以降に続き、ケータイ向け表示システムも従来型との互換性を保ちつつ移行がはかられた。
また、実況中継( http://whitewing.bitter.jp/live/ )のコンテンツを間借りする形で試作システムが動き出した。
11/11 不要部分のそぎ落としが進んだ所で、管理の省力化を図るべく変数・関数名の整理に入る。あくまで作る側の都合ではあったが、設定ファイルが多少は見やすくなるというおまけもついた。
が、完全にはまだ遠い。
ここでローカルでのテストに加え、サーバーでの動作確認も始まった。変数・関数の名称変更によるバグが多発。一通り動作できるようになるまで2時間を要した。
テストが一通り終わったところでWhiteboard( http://whitewing.bitter.jp/board/ )や乱筆御免( http://whitewing.bitter.jp/metro/300.cgi)等にも表向き表からは見えないテスト用ページとして試作品を忍ばせる。
11/17 テスト用ページや、従来からのコンテンツを使ったテストも佳境を迎える。既に大まかな表示設定をスタイルシートに移していたケータイ向け表示機能に、アイコン設定機能を追加を行った。
ところが・・・・
アイコン挿入タグとリンクタグの間に半角スペースを入れたところ、それまで普通に表示された画面が横スクロールを始めた。予想もしなかった不可解な現象に、驚きが隠せない。
i-mode用/ezweb用/J-sky用他とバラバラであったケータイ向けサイトの表示システムの統合を図った新CGI。ケータイ向け表示機能に、アイコン設定機能を追加を行ったところ、それまで普通に表示された画面が横スクロールを始めた。
すぐに原因の調査が始まった。画面をスクロールさせるタグは使っておらず、原因となりうるものはアイコン挿入タグとリンクタグの間ある半角スペース以外には考えられなかった。
テスト用のページを作り、携帯およびPCでの再現試験を行ったところ、どちらも同じように現象が再発した。
この現象は半角スペースの位置をずらすことにより解決したが、以後テストが終盤に近づくにつれブラックボックスとも言えるブラウザの動作に悩まされることになるとは知る由もない。
11/20 試験はなおも続く。先行して一部のコンテンツで行われていた動作確認に加え、残りのコーナーのうちプロフィール( http://whitewing.bitter.jp/faq/profile.cgi)とおまけコーナー「ほぉぉ」といった日記帳CGIでカバーできるコンテンツの試作ページも立ち上げる。
残すは超小料理( http://whitewing.bitter.jp/board/ )やSkybridge( http://whitewing.bitter.jp/faq/skybridge.cgi)等のメモ帳CGIを使ったコーナーと、「MAX Whitewing」本体とは切り離した形で動いているメーリングリスト連動型掲示板を残すのみであった。
11/22 開発は終盤を迎えていた。残るスクリプトのうち、メーリングリスト連動型掲示板を構成する掲示板スクリプトの「拡張パック」を作り早速テストに取りかかる・・・・配信されるメールの文字が半分化けていた。
開発の中盤で行っていた変数名の変更にミスがあり、それがそのまま残っていた。しかし、これ以外には特に問題は起こらなかった。余分な機能をそぎ落としたことが功を奏した形となった。(続く)