引っ越しはしたものの

先月(3月)は葬式で実家と長野を何往復かしたり、引っ越し直前にお台場へ旅行に出かけたりと、とても引っ越し直前とは思えないような暮らしぶりをした。
だが、もとから荷物が少なかったので引っ越しはサクサクと進んでしまった。あまり使わないものは既に箱詰めしてあったが、生活必需品などはまだ荷造りしていなかった。ところがいざ引っ越しを始めて見ると、当日の箱詰めや輸送はもとより、必要になりそうなものの買い出しもその日のうちに大方済んでしまった。


出費らしい出費と言えば、レンタカーのバンの費用と、当日手伝ってもらった後輩の昼飯代に、当日買ってきた収納用品くらい。翌朝には速くも自炊できる体勢が整った。荷物運びよりも、事務手続きの方が面倒くさく、手間も暇もかかった。
思い出のたっぷり詰まった、女人禁制(一応)の寮と3月いっぱいでおさらばし、今月の頭からアパートに移住。安い割にはバス、トイレもついていて、交通の便もよい。「こだわりの大家」の一件で出てきたアパートよりもさらに条件は良好。女人禁制・・・なんてことはない。
部屋の整頓も一通り終わり、これで誰でも遊びに来ることができるようになった・・・と思いきや、そうもいかなくなってしまった。
1年ぶりに授業が始まったことと、研究が本格化したことに加え、バイトを始めてそこで晩飯も済ませるようになったため、新居にいる時間は引っ越し前、寮にいた頃よりも減ってしまった。寝るだけ、風呂だけということもたまにある。ちともったいない。
普通なら、引っ越し完了から間もない内に周りの人に新住所を教えて、友人を集めてちょっとした引越祝いの飲み会をするところなのだが、いまのところ私の新居に来たことがあるのは1人だけ。引っ越しを手伝ってくれた後輩ただ一人である。
というのも、現在私の近所で一大宗教ブームの大波が襲来し、私をめがけて波がやって来ているという情報が入り、悲しいかな裏もとれた。そういう非常にすてきな事態になっているのだ。
その大波さんたちからは毎週毎週遠いところから長野にやって来ては「一緒に遊ばない?」などとしきりに電話がかかってくるのだが、話に乗ったら最後なので、ハッタリを駆使して断っている。こういったのは朝飯前なんだけど、その一方で通話料の高くつく携帯にしておいてよかったなどと今更のようにほっとしている。
「宗教ブーム」というのはいつの時代もたちが悪い。何十年たってもたちが悪い。実家の近所に、高校時代に宗教ブームに飲み込まれたおばちゃんがいるのだが、とってもたちが悪い。近所づきあいもあまりなく、毎晩子供の泣き声が絶えず、当人に至っては自分がいま飲み込まれている宗教を否定されるようなことがあろうことならば近頃の若い者に負けず劣らずキレる。
今回あった宗教ブームでも大まかな傾向は似ていて、長いつきあいのあった友人知人も勧誘の対象でしかなくなる。んでもって、きっぱりと断られようものならばこちらの場合もキレる。
いままではごく普通か、ちょっと変わった人だったのが、大波に飲み込まれると急激にこういう人に変わってしまうというのだから困った困った。ストーカーにしろ、怨念にしろ、思いこみの力というのは恐ろしい。未曾有の事態に周囲では少し前まで対策にやっきになっていて、メールでもその情報が流れていた。突如凶暴化したなど、被害事例も少々あるという話も聞く。
とかいいながらこの話は他人事ではすまされない。現在の私の新居はごく普通のアパート。管理人が住み込んでいるわけでもないので、来訪者には一通り気をつけなければならない。駅前などを歩いているときにも同じ様なことがあるので、これまた注意せねば・・・。もちろん大波にも。
そういうわけで、友達を呼んで鍋や酒を堪能したりできるのはもうしばらく後になりそう(泣)。春はまだまだ・・・かなぁ~。最近買っただんご3兄弟のストラップがウケているんどねー。特に女のコには。
Rec/Mix:1999-4-19