あんことラジオ

高校時代、我輩は放送部でアナウンサーをやっていた。時たまラジオドラマにも出ていたりしたのだが、マイクの前にたつときには緊張していたものだ。不特定多数の人を相手に話をしているようなものだし。まぁそれでも受験にはいるまでの約2年半の間、何とかやってこれた。それなりに後輩も育った。
時のたつのは早いもので、大学に入ってからは最初の1年間こそ寮で場内アナウンスをやっていたが、2年目以降はマイクよりも筆記用具(鉛筆など)と学校のワークステーションのキーボードが身近になった。時たま催し物の司会を頼まれたことはあったけど。


今はホームページの管理人らしきことをバイトでやっている。パソコン始めてまだ1年少々にもかかわらす、バイト先のMacや学校のワークステーションをおもちゃ代わりにして、半ばお遊び感覚でやっている。あ、このホームページに関しては100%道楽やな。
そんなある日のこと、コンピューターで一遊びした我輩は、バイト先(といっても生協なのだが)の近くにある行きつけの喫茶へ出かけた。
そこで「冷やしぜんざい(冷やしたぜんざいを氷と生クリームで飾り付けたもの)」を注文したそのとき、私を呼ぶ声が・・・・・・
喫茶の一角には4人ほどの男性が話をしていた。そのうち1人はバイト先の生協の中谷専務。後の3人は青年会議所の人らしい。とりあえずテーブルへ向かったのだが、その人達のテーブルへ「冷やしぜんざい」と一緒に配達されたような気が・・・・しないでもない。
席につくとすぐに質問が浴びせられた。「知り合いに留学生いない?」
何も知らずに「いますよ」と答えたのが運の尽き。トントン拍子で「ラジオへの出演」が決まってしまった。う~む、偶然の産物なり。
・生協の中谷専務がたまたま青年会議所の人と知り合いだった。
・わたしと中谷専務は1年ほど前にたまたま知り合った。
・私の知り合いにたまたま留学生がいた。
・ついでながらたまたま所属していた研究室が同じだった。
・さらに、たまたま住んでいたとこが同じ(寮)だった。
・その留学生の彼は、たまたま大学の留学生会の役員を務めていた。
当時、青年会議所の人たちは留学生と日本人学生との交流を進めるプロジェクトを始めようとしていたところで、留学生会の役員とコンタクトを取ろうとしていた。と、そこへ現れた私は「渡し船」にされてしまったのだ。青年会議所サイドにとっては「渡りに船」だが。「ラジオへの出演」の話は、そのプロジェクトの一環である。地元のラジオ局の番組で「留学生とその身近にいる日本人学生」の話をしようというものらしい。
一連の話が済んだときには、冷やしぜんざいの中に入っていた氷はすっかり溶け、「あずきジュース」と化していた(冷やしぜんざいについては前半部分を参照)。
1~2週間後、私は「ラジオ番組の主役」のコウ君と一緒に善光寺近辺のラジオ局のスタジオへ向かった。学校の放送室は高校時代毎日のように行ったことがあったが、ホンマモンのラジオ局は初めてだ。設備のグレードは桁違い。豪勢なマイクが天井からつり下げられていたりとか、音が出ないスイッチがついていたりとか。何度かテレビ経由で見たことはあったけれど、本格的やねぇ~。
でも、それを除けばおおざっぱな部屋の造りは高校の放送室と似たようなものだ。壁が吸音になってるとか、隣の部屋から指示が出せるようになっているとか。
本番前に事務所の一角で青年会議所の人やパーソナリティーの人と「かる~く」打ち合わせをする。「ホンマにそんなんでえ~んかいな」というくらいの「かる~い」打ち合わせだった。そして本番だ。スタジオに入りイヤホンをつけると、その時々に放送されている内容がそのまんま聞こえてくる。フィードバック用だ。
はじめの方でパーソナリティーの人がしばらく「生CM」をやった後、本題に移る。30分番組だったのだが、前半はコウ君が来日してから現在に至るまでのことや、ちょっとした苦労話等をして、後半は私が「留学生が身近にいる日常」を中心に話をした。・・・といっても留学生がいるからといって何ら変わったことはないんだけどねぇ。
そんな話を青年会議所の方々を交えてしていたのだが、あっという間に30分が経過して番組は無事終了。あ~緊張した(「あ」に濁点をふってみてもよかったかなぁ)。パーソナリティーの方の話では私はカチンコチンだったらしい。いやぁ~、久々のマイクって緊張するねぇ。
そのあと、場所を近くのそば屋に移して今後の予定について話をすることになった。ラジオ出演だけぢゃあ終わんないんだなぁ、これがまた。「プロジェクト」はこれからなのだ。
私の住んでいる長野市では、毎年8月の頭に「びんずる」なる盆踊りが盛大に行われる。それには阿波踊りのような「連」を作って参加するのだが、青年会議所では留学生と日本人学生が一緒になった「連」を結成して祭りに参加させようと目論んでいるらしい。
で、コウ君はもちろんのこと私にも加わってほしいらしいのだが・・・・・・。今度は大学院の入試が近いのでいけそうもない。断る口実が「彼女とデート」だったらいいんだけどねぇ。くぅ~っっ。
Rec:1997-7-5 Mix:1998-7-10