嫁の実家の近くに神社の木立があり、蝉の合唱がとどろいていた。ご近所さんの話等では暑さの訪れに蝉の活動が追いついていなかったとの話だが、今年も無事蝉は地中から順次出てくることができているようだ。娘との散歩ついでに辺りを少し回ってみると、蝉の抜け殻が木の枝についていたり、根元に転がっていたりする。
そんな様子を一通りみて帰ろうかとしたところ、形は抜け殻に近いものの明らかに色が違う物体が枝に張り付いていた。抜け殻にしては、やけに黒い。

枝の色に紛れてしまいそうな感触だったため、手持ちのケータイでズームをかけて付近を撮影し、それらしき物体を切り出してみると、脱皮中の蝉の由。
普通、蝉は早朝涼しいうちに脱皮を始めることになっているが、寝坊をして只今脱皮中なのか、何かの理由で脱皮に失敗し途中で止まってしまったのかまでは定かではない。しかし、時間を置いて戻ってきてみると抜け殻も亡骸も見当たらなかったところを見ると、脱皮を終えて何処かへ飛び去ってしまったとみえる。
…それにつけても随分な寝坊っぷりだ。NHK教育以外でナマの脱皮を拝めたことは貴重といえるが。