Primitive technology

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充電端子のスイッチがご機嫌斜めになってケータイへの充電がほぼ不可能になったポータブル充電器を、捨てるついでに分解してみた。
一旦放電させてから外のプラスチックカバーを開けてみると、中身は存外に原始的な構成となっており、ケータイに使われている電池パックと同等サイズの電池に、爪サイズの変圧器とコンデンサやダイオードを組み合わせた原始的な整流回路が詰められていた。充電の開始と終了は、中学の技術科でも扱っていそうな部品を使って電圧を検知し、条件を満たすとLEDが点等する…という仕掛けで知らせるようになっていた様子。電源供給元の電池の電圧や電流の変動はあまり考慮されていない作りのようだ。


その筋では、公式な充電アダプター以外でのケータイの充電は危険なので使ってはいけないことになっている。乾電池式の充電器を使ったところ端子が熱で溶けたという話も聞くが、どうやらそれは確かであるようだ。
リチウムイオン電池は非常に便利な反面、存外にデリケートな代物である。充電にもそれなりに気を使わないといけないことから、ケータイの電池パックには最初から電圧や電流の動きを制御する「保護回路」が組み込まれている。が、これだけお粗末な装置から電源を供給されたのでは、保護回路付きの電池とてたまったものではない。