Viaduct

暮れも押し迫り、帰省シーズンとなった。
いつもならば鉄路で、となるが、今回は車。しかもあまり乗ったことのない普通乗用車。
これまでに運転経験のある車は軽自動車か小型特殊位。普通乗用車に乗るのはひょっとしたら沖縄に居た時以来かもしれない。
これまでとは全く異なるエンジン音と加速のバランスに戸惑いつつ、踵と爪先の感覚を確かめながら上信越道を北上し、上越から北陸道に入る。
上越から北陸方面は、頸城の丘陵地帯をトンネルと高架で抜ける区間が続く。比較的直線が多い筈なのだが、結構車がふらつく。どうも風が強いらしい。


親不知に近づくにつれ、風が強くなっている感触が座席から伝わってくる。目の前には木の葉や枝が舞い、時折トラックからの落下物と思しき物体も舞っていた。
道端の吹き流しも、最初は斜めだったのが次第に横に近づいている。
そして問題の親不知。道路が海上にせり出している。電光掲示板の表示は14M。吹き流しは鯉のぼり宜しく水平に元気よく泳いでいた。普段は地上の鉄路で親不知を抜けるが、少し位置が高くなるだけでこんなにも違うものなのだろうか。
富山県内に入ったところで更に雨も加わり、トラックの接近で視界がほぼなくなったり、追い抜いたトラックに吸い寄せられそうになったり。酷い。
これでよく無事に実家までたどり着けたものだ。
この分では、空路は欠航もしくは羽田折り返し…だったかもしれない。