Jam

地震とは違うが、軽い振動を感じ、起きあがる。既に正午を過ぎていたらしい。不覚。
数日前から近くの橋の架け替え現場で川に矢板を打ち込んでいる。音がけたたましく窓も開けられない。溜まらず外へ飛び出し、近くの適当な店でアイスコーヒーを啜りつつケータイを取り出す。一年ほどしか使っていないが、それでも酷使というには十分なのか、塗装の剥げが目立ってきた。
アイスコーヒーも砂糖抜きに限る。この間適当な店で適当にアイスコーヒーを選んでみたら大当たりを引いたらしく、糖分と濃いコーヒーの後味の相乗効果なのか軽く気分が悪くなった。


ケータイで色々とサイトを漁っていると、どうでも良さそうなことがよく耳に飛び込んでくる。
レールがないはずの沖縄で子供が新幹線新幹線と騒いでいたり、新聞を広げた若い男女が「カボッチャマン」…ここ2,3年前に沖縄の町おこしの一環で誕生したローカルヒーローの活躍について話をしていたり、やらせボーイスカウトとその指揮官殿が騒いでいたり…。
適当に感度と指向性のいい耳も考え物だ。
コーヒーが切れたのと、ボーイスカウト一団の音の暴威が酷くなってきたのとで外へ出る。夏の日の午後も4時を過ぎてはいるが、沖縄の暑さに時刻は関係ない。沿道のエアコンの廃熱が拍車を掛ける。
Yahoo BB教団の押売の挙動をを目線で制しつつ国際通りを歩くが、相変わらず渋滞が酷い。虹色ペイントのバスとタクシーがその半分強を占めている様なものだ。国際通りの中に限定はされるだろうが、徒歩の方が断然早い。まあ、近々虹色ペイントのバス会社は清算される事になったので、渋滞解消も程なく訪れることにはなるだろうか。
たまにはと言うことで書店へ入る。2ヶ月ぶりだろうか。雑誌を立ち読みする…趣味はないので、適当に店内を回ってみる。料理コーナーの片隅に酒の本を見つけ、軽く斜め見。こういうのは一度引き出すと後が大変だ。抑速。
ついでに服の一着や二着でも見ていくかと動こうとしたが、こういうのも見出すときりがないのと、沖縄にいる間は消耗品を除いて設備投資は原則凍結にしていたのを思い出したのとで、再加速。
帰り際、いつも通りゆいレールの下を潜る。開通から半月以上経過しているが、相変わらず昼間は混んでいるようだ。まだ物見遊山、ご祝儀の乗客が相当数を占めている筈だが、無事この街に定着してくれるだろうか。
街を一回りして還ってきたが、橋の工事はまだ続いていたらしく、矢板の引き抜きが行われていた。が、それで今日の工事は終わったようだ。程なくいつもの街のノイズだけになっていた。
古いノートからB’zを適当に流しつつ、コーヒーを飲んでいたときにケータイに残しておいたメモをパソコンへ打ち込み、またブランデーの蓋を取る。