2003年の暮れも押し迫ったとある月曜日。
軽い二日酔いの体を引きずって街へ繰り出す。昨夜はどの位飲んだだろう、というのは内緒。
今日も朝から遠路遙々のお客人を引き連れ那覇市内徘徊大作戦いや観光、である。
まずは牧志公設市場へ突入。あんまり遅くなると混み出すので午前中がよさそげ。
現場は２階建ての建物になっており、１階は普通に食料品店が並ぶがアーケード街と一体化しておりどこからが市場なのかよくわからない。しかしそこは沖縄の市場ってことで沖縄ならではの食材がふんだんにありまする。写真取る位珍しいんですか、皆さん。…豚の面の皮とか豚足とか耳(人呼んで「みみがー」)は珍しいか。ぶーぶー。

この他にも肉魚等の生鮮食料品が多数並んでいるが、買ったその足で２階の食堂で調理してもらうことができる。別途手数料が必要。
で、２階へ上がると階段を取り囲むように食堂が並ぶ。早朝からやっていたらしく、食べている方もちらほら。無理して買わずとも、ぐるくん(沖縄で取れる白身魚)の唐揚げやゴーヤ、豆腐、麩等の各種ちゃんぷるーに昆布や豚等の煮物等沖縄の定番料理は既にメニューとして上っているようだ。ここで朝飯というのも悪くはなさそげ。
…といった食べ物談義をしつつ付近のアーケード街で試食をしつつしぼりたてサトウキビを飲みながら目の保養をし、一息ついたところでハンバーガー屋へ入る。ハンバーガーも立派なネタになるんですな、沖縄では。ゴーヤ入りオムレツとSPAMだとかSPAMだとかSPAMだとかでお馴染みの缶詰ランチョンポークのスライスをはさんだその名も「ぬーやるバーガー」を試食。ゴーヤのオムレツは苦みも程々に抑えてあり、なかなか。塩もみすると苦みが取れるというのはおばぁの知恵でござんす（注：琉球国では爺→おじぃ、婆→おばぁ、と呼ぶ）。ポークは相変わらず今一だべ。所詮はSPAMだとかSPAMだとかSPAMだとか、だし。
尚、50年ほど前からあちらさんの食材が大挙して琉球国に流入しており、SPAMだとかSPAMだとかSPAMだとかはその代表格。琉球の朝の定番メニューの１つに卵ポークというのがあり、ハムエッグのハムがSPAMだとかSPAMだとかSPAMだとかに置き換わったようなものでござんす。当然さきのハンバーガー屋にも朝メニューの１つとして上っている。
いいかげん鬱陶しくなりましたね。SPAMだとかSPAMだとかSPAMだとか。それ故SPAMなのです。
因みに前日は別のハンバーガー屋へ行っており、その際お客人に泣く仔も黙る「ルートビア(おかわり自由にしている店の多いこと多いこと)」に挑戦してもらっている。さすがはあちらさんの食材だったのかお客人はう゛～不味い～もう一杯。でした。
地元の方によるとこのルートビアは14種類程のハーブを原料としているそうなのだが、私に言わせればアンメルツヨコヨコ。多分毛糸を染めることも不可能ではなさそうな味がする、ってことで私はコーヒーにしてましたが。知っていて教えないのも愛/友情の類、ということにしておこう。
それでは足りなかったかなってことで、こぢんまりとした店を見つけて沖縄そばと鮨のセットでとどめを刺す…といった具合にお客人の滞在中は殆ど食べては徘徊、食べては徘徊を繰り返していた。
人間、食べてなんぼです。３大欲求の筆頭格は食欲と断言できますね。
こうして那覇市内在住にも関わらず那覇市内観光をしてきたのだが、それから半月もしない内に、辿る順こそ異なるものの同じようなコースを廻ることになろうとはこの時点では予想すらしていない…。
今度は誰と？