永遠へのパスポート(名古屋発)

この間いろいろあって名古屋で結婚式に参列できる機会があった。
変態的な頭の固さを誇る小生に於いては名古屋ということで国内でも屈指の派手なものになることを予想していたのだが、果たしてどうだったのだろうか?
以下ほんの一例として。
[挙式のスタイル]
当人の意向により「人前結婚式」のスタイルを採ったという紹介があった。
ちなみに挙式と披露宴は同一会場で行われる段取りとなっている。座席配置もそのまま。
[新郎新婦入場]


新婦が親父殿と共に入場し、新郎がそれを待ち受けるスタイル。
「花嫁が父親から新郎に引き継がれました」…とのこと。象徴的な一瞬、と言えるのだろうか。
[新郎新婦についての簡単な紹介]
本来ならばこの辺は媒酌人殿の役目だそうだが、今回の挙式は媒酌人殿を介さないスタイルを採っている。ということで司会殿から簡単な紹介があった。
[夫婦の宣誓]
2人揃って結婚宣誓書を読み上げ、本人+立会人代表がサインをする。今回は双方の姉殿が代表だった。
今回は参列者全員が立会人であり、媒酌人であり、見届け人という位置づけ。
ちなみにこの書状は婚姻届とは別物で、本物の方は別途届け出済み(だったかな)。
[指輪交換]
指輪の由縁について一言紹介があった後、新郎→新婦、新婦→新郎の順に相手の指にはめる。
[電光石火の儀(仮称)」
互いの壁を破るための儀式という位置づけらしい。
文字通り一瞬で終了。激写の隙を与えない素早さだった、とだけ書いておこう。お見事。
実際激写を狙った方がいたのかは定かではない。しかし微妙な動きあり。だるまさんが転んだならばアウト。
[拍手承認]
場内の拍手を以て結婚成立。
新郎新婦は一旦退場し、暫く時間を置いた後に披露宴へ進む。
…以上のようなおしながきだった。
結果から先に行くと、小生の予想は大外れに終わる。
しかし斬新に写ったのは確か。Simple is bestとはこのことを指すのか。はたまた燻し銀とでもいうのか。
さて、これまで小生の辞書の中に無かった「人前」結婚式だが、ものの本や各種資料に拠ると最近若い世代を中心に好んで行われる宗教に囚われないスタイルの式だという。しかしその原点は既に江戸時代の中頃にあったのではないかという気がする。
現代風のアレンジは若干入っているものの、手元の資料にあった江戸時代の(都市部の一般の方々の)スタイルと肝となる部分が似ている気がするのだ。「夫婦」にスポットが当たっていたあたりとか(親御さんの出番は新婦殿の父親が入場の際に先導役をつとめた位だった)、関係者(今回は参列者)が認めれば成立、というあたりとか。
しかしこれは小生にとって物心付いて以降初の挙式参列。
手元の資料も踏んだ場数も十分というには程遠い。こうしてメモとして残しておくことで何かの役には立つだろうとは考えているのだが、それがいつになるかは定かではない。
この1ヶ月後に種子島へも出向くことになるので、その時には何かが見えてくるのだろうか。
ともあれ、おめでとう。腹の底からおめでとう。