とりあえずCEATEC

2001/10某日、昼飯もそこそこに大井競馬場近くの某食堂を出る。行き先は幕張。CEATEC2001の「視察」である。
平日で空いてはいるが、閉館が17:30。ぼやぼやしているとネタ集めの時間が減っていく。しかしことのほか遠いんだな京急沿線から京葉方面って。途中乗換駅で走ったりはしたが、入場できたのは15:00。非常にやばい。
この記事とは別に報告書を書くことになっていたのと、個人的興味の影響とで見るものは車中であらかた固まっていた。当然(?)行き先の中心はケータイ関連のブースであり、各ブースのおねいさんについては別の日に見に行く事になっている人たちに任せたっと。そういう方面はおなか一杯だし??(謎)。


移動時間がことのほか長かったので、事前にWebで集めておいたネタの点検。
やっぱFOMA正式サービス開始直後だったこともあり、見に行く予定の方面では
・次世代携帯電話と関連機器・サービス
・液晶ディスプレイ(有機EL、PDP、ポリシリコンTFT等)
・SDカード
といったネタの展示が多いらしい。
そうこうしているうちに幕張に到着。いろんな意味で戦闘開始。
まずはこの手の展示では必ず見に行くことにしているケータイ各社のブースへGO。
やはりDocomoはFOMAのサービス開始から間もないこともあり、FOMA端末に触れることのできるコーナーが設けられており、中でもTV電話実演コーナーに注目が集まっていた。
実際にTV電話を試してみたが、速い動きをしたときに画面が一時モザイク状になることがあった以外は固定TV電話と同じように利用できている。音声については通常の携帯電話と同じ使用感だった(ごくわずかながら声が遅れる)。尚、画面がモザイク状になる現象は画像の圧縮に使っているMPEG4の特性とのこと。(注:JPEGでも似たような現象が起こる)
お台場にいる別の説明員と店の品物のついて話をしたが、特に違和感なし。しかしTV電話ができる相手が実質FOMAだけってーのが痛い。
続いてコンテンツそのまま、速度は384kになったi-modeを試す。混雑のため一時つながりにくくなったものの(この辺は相変わらず?)、一旦つながるとEZweb(14.4k)に比べてかなり速い速度を体感できた。さすが384k。i-modeやんながらメールも打てるというマルチアクセス機能使用時も、速度に関しては単独で利用している時と比べて差はあまり見られなかった。
一方で、動画などの「次世代型」コンテンツは今後登場するとの説明にとどめてた。少なくとも47都道府県の主要都市で使えるようにならないと本格的に開始する意味はないだろーね。やっぱケータイだし。
さて、当然DocomoがFOMAだけしか出さないというはずがなく、他のネタも出していた。中でも面白そうだったのが携帯電話を使った決済・認証システム「Cmode(シーモ)」搭載の自販機実演コーナー。説明の時には黒山の人だかり。ドリンクの販売のほか、地図・チケット等のコンテンツ配信機能もあるとか。
実際にこの自販機は渋谷に数台置いてあるが、利用にあたり別途会員登録が必要となる。こういうのがあちこちに出ると面白そうだが、当然実用化の際にはどこのケータイでも使えるようにならないと困る。
しかしさっすがDocomo。人も金もかけているだけあって(??)いつ行っても飽きがこない。展示するネタがイベント毎に変わっているし。引き出しはいくつあるんだろうか?
で、次は写メールで爆発中のJ-PHONEへGO。
・・・だったのだがはっきり言って展示内容が期待はずれ。大はずれ。
展示内容はカメラ付き端末・JAVAアプリ対応端末の展示が中心で、7月に見に行ったCEATECと似たイベント「Wireless Japan」とほぼ同じ内容だったためか、人の入りもまばらであった。当然だろうね。新しいものというと「シンプルフォン(操作を絞り込んだ端末)」と他社携帯に画像付メールを送ることのできるサービス「@sha-mail(どこでもやっているぞ)」くらいで、両者とも小さな扱いだった。
がんばれJ-PHONE。ポスト写メールは当然考えてあるよね??????
気を取り直してau/KDDIブースへGO。
ステージ・展示ともにこの冬に開始する予定の次世代サービスにほぼ絞り込んでいた(ADSL並にすごいっていうHDRはどこへいったのだ?)。対応端末も一部実機が展示されており、特に動画端末が注目を集めていた。やるじゃん。
まずは動画端末をじっくりと。動画についてはFOMAのテレビ電話と同様MPEG4を使っていることもあり、両者の画質に目立った差は感じられない。主な特徴としては画面を90度回転させたり、動画と同時にテロップを流すことが可能なほか、メーカーの方の話では外付けスピーカーにつなげての利用する可能との事。個人のこういう「動画」のネタを作れるようになって欲しいなぁ。
続いてWAP2.0の対応端末へ。のっけからGPSと連動したシーマンが登場しちょっとびっくり。EZplusのアプリケーションがパワーアップしており、勝手に掲示板から情報を集めて来てくれるアプリもあった。結構面白そう。しかし作るのは大変そう???
やっぱり追いつめられたケータイ会社はいいサービスを出してくるらしい。i-modeが出たときのDocomoもそうだったし、Sky Walkerが出たときのJもそうだった。auの次世代サービスに期待しましょうかいな。
さて次は・・・ということで端末メーカーブースへGO
しかし残り時間がかなり迫っていたということで回るペースもかなり加速する必要が出てきた・・・ということで事前情報で「注目を集めている」と言われているものと個人的に注目したものに焦点を絞り込む。で、結局ネタになりそうだなと思ったのがこの5つ。
「有機ELディスプレイを搭載した試作機(SANYO)」
こいつは真っ先に拝みに行った。事前の情報通りかなりの注目を集めていた。撮影禁止のはずなのにフラッシュがまぶしい。画質はなかなかの物。
アンテナに銀の王冠がついている・・・ってことはauから出るんスか?
「『ジョグホイール』搭載試作機(Panasonic)」
部品自体は従来の移動機の操作ボタンと同様の大きさながら、上下左右へのカーソル移動の他、ジョグホイールを回転させることにより画面の拡大、縮小も可能。実際にさわってみたが操作方法もかなり簡単。大画面スクロール、回転などもできそう。それに何度も壊れる(:-P)某社の正面型ジョグダイヤルに比べると丈夫そう(横ジョグ復活しろ~)。
「電子コンパス搭載機(Panasonic)」
方位の情報を取得し、EZナビゲーション等で取得した地図を適切な向きに合わせて表示できるというau向けに出す予定の端末。この電子コンパスの制御システムはBREW(Cでアプリが組めるシステム)を使って作成しているとのこと。これなら多少のバグがあってもバージョンアップが楽にできそう。バグはないほうが断然よいが。
「メガネと似た感じで装着して使う試作機(SANYO)」
本体のキーの他、Bluetooth対応リモコンパッドで操作可能らしい。いかにも未来のケータイといった感じの端末だった。これを見たとき、何故か小学生に見た頃のSFで描かれていた21世紀の像を思い出してしまった。あ、いろんな人が肩にリングの着いた銀ピカの服を着ていたりとか、車が宙を走ったりとかしているあの光景っす。
「SDカード」
今回の展示にあたり、メーカー各社はこれにかなりの力を入れていたのかもしれない。そう感じたのは参加各社のブースでSDカードネタを展示していただけでなく、共同でSDカードのPRを行うブースを立ち上げていたからだ。
こちらとしてはSDカードでもメモリースティックでもどっちいいから、ダウンロードした壁紙や曲の他、アドレス帳なんかもカードに入れて機種変更の際にそっくりそのまま移し替えられるようになるといいかなと考えてみたりするが、現時点ではあくまでも希望の話で近未来フィクション。
・・・しかし10年後においては定かではない(??)
一通りメーカーブースも見終わり、これでネタも最低限は集まったかな・・・というところでハイ蛍の光。見に行くところをかなり絞り込んだのに、結構歩いてしまった。視察と言うよりは取材・・・だったのかもしれない。
これまで、CEATECをはじめとしたこの類のイベントでは、メーカーブースではDocomo向けっつーかW-CDMAを意識した物しかお目にかかれなかったんだけど、今回は珍しくau向けとおぼしきものも出てきていた。FOMA開始の影響で、展示内容も現実味のあるものに変わってきたのかなぁ?
・・・ところでTU-KAはどこへ行ったのだ? いやマジで。