フィリップ様

今月は長野オリンピック一周年の記念イベントが各所で開かれている。あれからもう1年、時間のたつのも意外と早いもんだ。いまでも里谷選手の「コザック」と原田選手の「大ジャンプ」は強烈な印象を保っている。おっと、さらに強烈なのがあった。「フィリップ様の氷上ステージ」。
フィリップ・キャンデロロ氏、長野オリンピックのフィギュアスケート銅メダリストで、現在では引退しているがその知名度は相変わらず高い。彼の出番になると、競技場がステージに変わる。生で見てみたいけど金が無ぇ・・・(ToT)


彼の本領は、競技の本番にではなく、その後に行われるエキシビションで発揮される。
演技が始まると、演出というか絶好の表現力が花開く。「三銃士」のテーマをバックに騎士になりきったり、「サタデー・ナイトフィーバー」にのって踊ったりと、登場している人たちの中では見ていて最も楽しい(と思う)演技を見せてくれる。
中継を見た限りでは、演技終了後に投げ込まれる花束などの数は群を抜いて多い。キャンデロロの話題になると、黄色い声を上げる輩が身近にも少なからずいる。「フィリップぅ~っっ♪」お~お~、目がハート型になってるやんけ。
4回転ジャンプといった、他の選手が見せるような高度な技術は持っていないみたいだけど、表現力とサービス精神は桁外れではないだろうか? 毎回少なくとも1回はバックフリップ(宙返り)や観客へのプロポーズ(らしき演技)をやっているし。
(注)フィギュアスケート競技の最中には
・バックフリップ(宙返り)禁止
・小道具の使用禁止
・衣装の脱ぎ捨て禁止
・スケートをはいたままの場外との出入り禁止
などなど、さまざまな禁じ手がある。が、エキシビションは競技とは関係ないのでいずれもOK。
競技中と、エキシビションでは表情がまるっきり違う(・・・って、他の選手もそうか?)。観客も、他の選手のときと「フィリップ様」の出番とでは歓声の大きさが違う。そのためか、中継での解説の人の反応はなぜか辛い。(オリンピックの本番では、演技中のキャンデロロのステップを「ごくごく簡単ですよ」とさらりと言い流す解説者がいたなぁ)
オリンピック1周年を記念して、1年前のフィギュアスケート競技会場と同じ場所でエキシビションが行われた。当然「フィリップ様」も出場。観客の反応を見越して2回登場している。
他の出場者が1回だけの演技だったのに対して、キャンデロロの出番は2回。しかも2回目は11分あまりにもわたる長丁場。ふつうは3~5分くらいみたいだけど。加えてアンコールにこたえてトリプルアクセル(高難易度の3回転半ジャンプ)もやったりなどの大活躍だった。その旺盛なサービス精神、恐れ入りますです。
しかしなぜか中継では2回目の演技が一部カットされていたりする。何でや~っっと思う人も多数いただろうなぁ。(わしも)
早く金と暇を作って、「フィリップ様の氷上ステージ」を直接この目で見られるようになりてぇ~っっ。は~やく片づけ卒論ちゃん♪。
Rec/Mix:1999-2-12