悪魔番ノート(その4) -のっけから心臓移植?-

あけましておめでとうございます。巷では世紀末などと騒がれている今日この頃。携帯の11桁変換は、何のトラブルもなくほんの2、3分で無事終わったので一安心(他社の変換装置が15分ほどかかると盛んに報じられている一方、事前に暗証番号を変更することなくどうやって100件少々の番号を短時間で変換できるんだ?I○O)
・・・と思いきや、のっけからドタバタしそうな気配がぷんぷん。
今年は富山の実家で帳簿付けをせっせせっせとやっていたら、いつの間にやら始まった。帳簿付けや祝賀行事がすんだと思いきや間髪入れずに大仕事が控えている。


数々のドタバタ・ハプニング・チョンボなどを乗り越え、いよいよ愛機にFreeBSDを吹き込む作業が本格化できるまでにこぎ着けた。ずぶのど素人時代(いまでもそうなんだけど)に購入したパソコンも、ついにWin95とおさらばする日がやってきた。
帳簿付けを済ませ、いよいよスタート・・・・しようとしたのだが、FreeBSDのインストールに必要なCDを寮に忘れてきたことに気づく。隣県の長野とはいえ、電車で行くと片道5時間は平気でかかる。早くもこけた。
数日後、長野の寮に戻ってきて仕切り直し。道具一式をそろえ、データをZIPディスクに移し替えて再スタートである。まずはWin95とおさらばしてハードディスクを2分割するのだが、この作業はFDISKで「既存のドライブを削除」して、「新規にドライブを作成」するだけで終わるんスね。
時間にして数分。まことにあっけないWin95の最期であった。
その後すぐ、分割したハードディスクの一角に再びWin95を入れ直す。「あくてぃぶですくとっぷ」のない、すっきりとしたWin95にするべく、手持ちのCD-ROMからインストールを試みる。・・・・が、どうもうまくいかない。空白を作るわけにもいかないので、急遽購入時についてきたCDでインストール。
設定の調整と再起動を繰り返し、設定中に日本語入力不能に陥ったりといった事態を乗り越え、7割方復旧。ひとまず普段の作業ができるまでになった。しめて1時間。この間に煮物が仕上がってしまった。
ちなみに愛機はFMVなのだが、詳しい人の話では「FMVはPC/AT機とはハードの作りが別物である」ので、購入時に付いてたCDを使わないとWin95のインストールうまくいかないことが多いそうだ。ぬかったわい。
さて、BSDの方だが、事前に作っておいた起動ディスクを使って、インストール本片手に作業開始。
まずは、マウスやディスクドライブなどなどの「デバイス情報」の設定を行う。確か、LINUXにはこの辺の作業を自動でやってくれるものがあるそうなのだが、今回は勉強も兼ねて手動にてのんびりとやってみた。
ところが、そうのんびりとさせてはくれない。トラブルは、忘れた頃にやってくる。デバイス情報の設定をやっていたら、突如画面が暗くなり、なにも表示されなくなった。やむなく再起動してやり直してみたのだが、事態は変わらず。
まさかと思って、Win95に切り替えてスクリーンセーバーを外してから再びBSDを立ち上げてみると、画面が暗くなることがなくなった。Win95/98のスクリーンセーバーという奴は、どうやって動いているんだろうか?
ひとまずデバイス情報の収集は完了。BSD用パーティションの切り分けや、マウントをさくさく進めていって(インストール本のとおりにやっていったら順調に進んでいった)、お次はBSD本体のインストール。
10分少々CD-DOMドライブがうなってソフトがインストールされ、それに続いて最低限やっておかないといけない設定を済ませ、ひとまずシステムを落とすべくshutdownコマンドを実行。しかし・・・・
電源が落ちない。自動で落ちてくれない。
APMの設定をミスったらしい。APM(電源管理)デバイスを使うと、shutdownコマンドを実行するだけで電源が落ちてくれるはずなのだが・・・。
そこでお手本を引いてみると・・・・最初のうちはAPMは使えないようになっているので、PCカード&APMを使えるように設定を書き直し、そのためのドライバーを組み込んで
カーネルを再構築せよ
とあった。
カーネル再構築・・・カーネルはBSD・LINUXはもとより、UNIX系システムの核、人間でいう心臓部である。カーネルの再構築は、さしずめ心臓移植を行うといったところだろうか。
・・・・って、インストール初日からそんなことやるんかいっっ!
てなわけで、書いてあった手順を参考にして、ドライバーのインストールを行い、続いてカーネルの再構築。「カーネルをソースからコンパイルして作り直すので、と~っても時間がかかる」との表示がでた。短くて10分、最悪100分かかるらしいので、愛機は放っといてお洗濯に行く。
20分かそこらへんたって戻ってみると、まだ続いていた。茶をすすりながら待つとしようかとして、お茶を入れ始めたが、そのとたんにカーネル再構築が終わった。
そして再起動をかけてカーネルが入れ替わったことを確認し、shutdown。今度は電源が落ちてくれた。やれやれ。
こうしてインストール1日目は打ち止め。ひとまず起動と終了はできるようになった。しかし、使えるエディタはviだけだし(使い方も本日覚えたて)、いつも研究室で使っているtcシェルも、X-windowもMuleもLaTexもまだ使えない。日本語環境の設定もまだだった。
FreeBSDの環境がひとまず構築できれば、パソコンに金をかけなくてもすむようになるのだが、しばらくはドタバタが続きそうだ。浮いたお金を何に回そうかなどと皮算用をしながら、今年は明けてゆく。(つづく)
Rec 99-1-8/Mix:1999-1-10