通過 -次は秋?-

ちまたではお盆ということで帰省だの何だのと騒がれている今日このごろ。名古屋では新幹線が駅のホームを見事に通過。レールの摩耗防止用の油をさす機械から油が出過ぎた、というのが原因なのだが、この機械はお盆の帰省ラッシュ直前に調整したばかりとか。混雑状況や事故を中心にした、交通機関の話題がニュースに上っている。
あぁそういえばお盆だったなということで、先日久しぶりに実家のある富山へ帰ろうとしたのだが…
大雨である。特急列車は1時間半近く遅れ、ダイヤは乱れに乱れた。あおりを食らってか、乗って来た普通列車も約30分遅れているようだ。出発時問を30分ほど過ぎても電車が来ない。


川が洪水なら、駅のホームも列車内も人の洪水。直江津駅のホームや構内は退屈そうな人、あせっている人、のんびりしている人、異次元空間にいるカップルなどでいっもの帰省シーズン以上にごった返していた。
さて、乗って来た普通列車は途中の駅で別の特急列車が追い抜いて行くはずだったのだが、直江津から東(北越急行)の区間がよほど雨がひどかったらしく、追い抜く予定の駅が先へ先へと延びていき、ついには特急よりも先に富山に着いてしまった。お粗末。
帰って来た早々、大雨のお出迎えである。かなりの大粒。雨樋でも受け切れないらしく、地面に数箇所、滝壷ができていた。BSはアンテナが正常なのに受信不能。見えるのは砂嵐ばかり(笑)。お盆入りの時点で北陸の梅雨明けは…まだだった。
梅雨の期間はオリンピックのときの原田のジャンプのごとく伸びる伸びる。あれよあれよで長梅雨の最長不倒記録を更新。着地の気配すらない。でもって数日後、気象庁は北陸の梅雨明け宣言発表を断念。毎年8月の終わりに気象庁で梅雨の期間の正式発表を行うそうだが、今年の梅雨の期問はいかほどになっているだろうか。梅雨の期間から(夏を省略して)すぐに秋雨というのもあるらしいというから恐ろしい。
暦の上ではとっくに秋。実際の季節は梅雨から一気に夏を通り越して秋…? 早くも夏の終わりの蝉の声。あの季節はどこへいったのだ? 海のほうには全くと言っていいほど人気がない。浜辺にいるのは選挙の候補者ぐらいで、ほぼモノクロ状態である。「目の保養ができないと嘆くもの約数名。遠征に出掛けた人達もいたねえ。梅雨の長さに反比例してか、恋路を伸ばすのは難しいらしい。
そう言えば、ここ数日一度もおてんと様にお目にかかっていない。全国の雨量分布を見ると、なぜか北陸が常に雨になっていて、1日の大半が雨。上からは勿論、下からも降って来る(雨粒が地面ではね返ってくる)! どっかの国の雨季が引っ越してきたのか、連日の大雨。家の前の用水路は滝に化ける。一部では「欠陥設計」の用水路がものの見事に破壊されていた。
梅雨と秋雨が一緒になってやって来たおかげで、風通しの良い造りになっているはずの家の中は湿気だらけ。柱や木の家具などは湿気をたっぷり浴びて膨れ上がり、引き出しや扉がなかなか動かない! 除湿機の排水タンクは半日もたたないうちに満杯に。フル稼働でも追い付かず、至るところにカビ・カビ・カビ。わずかでも手あかのっいた所にことごとくかびがついている姶末。辛うじて食品類だけは無事だったようだ。
まあこのとおり散々の状況だが、記録的な超弩級の長梅雨のお陰で害虫の発生はほとんど無い。こればかりは助かったなあ(笑)。蚊取り線香も必要なかったみたい。
今年の夏はものの見事に大雨と共に通過していったわけだが、「話題」の方はシャワーのごとくきっちり入ってくる。やれ誰それに彼女ができただの、「できちゃった結婚」だのという話に始まり、もう「そんな年頃」といった話を経由して「まだ?」という方向に進む。まわりが芸能レポーターの如く思える始末。よくもまあ毎度毎度帰省するごとに、しかも懲りずに…。
やっぱ「害虫」はいるところにはいるもんだ(笑)。どうやって退冶してくれようか。
追記・8月も終わりになり、気象庁から梅雨の期間の正式発表があったのだが、所によっては1ヶ月近くも梅雨の期間が修正されていたりする。ちなみに地元北陸の梅雨明けは・・・・やっぱりなかったらしい。
Rec:1998-8-17/Mix:1998-9-13