こだわりの大家

私はいま、大学の寮に住んでいるのだが、困ったことにそこは学部生しか入れない。入居期限は長くても3年間(2~4年生の間)。ひょんなことからもう2年学生生活を延長することとなった私は、大学に入学以来初めてアパート探しをすることとなった。
さてと、まずは学校の方でアパート情報誌をかっさらってきて、いくらか見当をつける。いくらか目星をつけ、家賃の高そうなものは片っ端から切っていく。毎月の家賃だけで私の1ヶ月の生活費をかる~く上回るところが多数あったのには驚き。不景気にもかかわらず、こんなところにはお金が「立て板に水」のごとく流れていくのだろうか?


いろいろ見てみたのだが、設定していたハードルが結構厳しかったようなので、結局2つほどに絞られた。
A:
・学校から徒歩20分・(駅からは3,40分?)
・バス・トイレ付き
・築16年
・家賃:2万9千
・共益費:3千
・洗濯機&乾燥機(共用)あり
・川べりの閑静な場所にある
B:
・学校から徒歩12分・駅まで8分
・バス・トイレ付き
・築8年・改築後半年
・家賃:3万(状況に応じて減免あり)
・共益費:千円
・苦学生優先
すぐさま電話で大家さんの方に電話で確認。下見をすることに。
まず、Aの方へ自転車を走らせる。今のところからは自転車でも5分とかからなかった。見た感じ見晴らしは良さそうだ。以外と近い。
が・・・・お世辞にもきれいとはいえない。畳の表替えと、壁の修理をするそうなので、多少よくなるだろう。(他の部屋は割ときれいになっていた)。割と洗濯をする方だと言う話をすると、入居する際には部屋を少し改造しておくので、自前の洗濯機を用意した方がよいとのこと。古い割にはかゆいところに手が届きそうな家だった。大家さんもけっこう柔軟な人であった。
数日後、今度はBの方へ行ってみた。結構駅から近く、交通の便がいいところにあるのだが・・・・・
ところがぎっちょんちょん、ここの大家がたいそう変わったお方だった。ここの大家のこだわり・・・それは、成績だった。「ボクは忙しいんだ」などとは言っていたのだが、
・「成績のいい学生は時間の使い方や整頓の仕方が上手だから、優先的に入れることにしている」
・「○号室の人は今年博士号をとった」
・「ここの部屋の人は学科で2番だ」
・「前の住人は今年大蔵省に入っている」
などと自慢話を延々と始める。
おいおい、ということで話を元に戻したのだが、結局は「キャンセル待ち」というふうに話を結ぶ大家。ここで、私はそれとなく餌をまく(中身は教えな~い♪)。
案の定飛びついてきた。大家の態度が「是非とも歓迎します」という風にコロッと変わる。そして、大家もカードを切ってきた
「実は、エアコン・ロフト付きのいい部屋もあるんですわ」
ホイきた。もっとも重要な判断材料・家賃を聞いてみると・・・・なんと月4万9千! アパート情報誌にあった部屋は、客寄せパンダだったのだ。それを堂々と明言する大家。をいをい。5万円台の部屋もわんさかあるとのこと。をいをいをい。成績優秀につき、家賃は減免するようなことも言っていたのだが、即時に入居するか否かの決断を迫ってきた。それを何とかかわし、後日丁重なる断りの電話を入れる。こないなところに住めるかっちゅうねん!
正反対のタイプの大家さんに出会い、とてもいい教訓が得られた(笑)。
それにしてもBの物件は問題ありだなぁ。早速アパート情報誌の発行元に報告しておこう。
(追記)ということで、顔なじみの発行元の方へ話を持っていったところ、大学当局から「ぼったくり大家」のほうへカミナリを落とすことと相成りました。
家探しにまつわるトラブルは、まとめて大学の方で面倒を見ることになっていたんスねぇ~。初めて知りましたです(^_^)。
Rec 99-1-23/Mix:1999-1-24