永遠へのパスポート(長野・後編)

長野の披露宴は余興やカラオケ抜き出も十分いけるようだ。ある意味斬新な構成だが、2次会以降が用意されているのはお約束。
[2次会]
披露宴お開きから暫く間を置いて、会場を近くのレストランに移して2次会スタート。
…のっけから一悶着らしきものがあった。
通常、こういった集まりには事前に案内なり、お誘いがあるはずなのだが、事前に案内すらしていないにも関わらず、しかも場違いの格好で新郎新婦ともにさしたる接点面識のない面々と連れ立って会場に押し掛ける不貞の輩も残念ながらいたという。


どういう了見なのかは知らないが、勘違いも甚だしい。それ以前に、誰だよこいつ。
実際、押しかけさん2名は浮いていた。
[クイズ大会]
さて、夫婦共にスーツで到着し、2次会スタート。旦那の眼鏡、いつのまにか色が入っている。
この会場も座席は抽選でごちゃ混ぜ。ドッキリが用意されていた披露宴同様何が起こるかわからない。入り口にボードが用意してあり、そこへその場で撮った写真にコメントを添えてもらい、貼り付けるという。どういうものが出来上がるのだろうか。
乾杯のあと、定番のクイズ大会。得意料理だとか、互いの事だとかを答えてもらい、最後はファーストキスの場所を思い出してもらう、という内容だった。もちろん、その後は本人同士で再現してもらう、の筈だったが…。
カメラのフィルム切れ、電池切れ、ボタンの押しが甘かったのか撮影失敗…等で、都合5、6回繰り返すこととなる。どうにか写真に収めることができ、「長野の中心で愛を叫ぶ」というコメントと共にボードに収まった。途中3回目あたりまでは幹事が仕組んでいたらしいのだが、以降は本当に「助けてください」だった様子。
[ブーケプルズ]
続いてブーケプルズ。花嫁のブーケトスに代わって近年行われるようになったという…ブーケを投げる代わりにそこから数本リボンを伸ばして引いてもらい、引き当てたらおめでとう…ものだが、ここでもハプニング。
リボンは7本用意してあったがそれを引くべき独身女性が足りず、独身男性にも一人加わってもらうこととなった。結果、ブーケを引き当てたのはその彼だった。
その瞬間、会場は笑いに包まれ、当人はブーケをちょんまげ宜しく頭にのせておどけてみせた。
[image]
締めはビンゴ大会。賞品はLOFTグッズ揃いで、私はバスタブの栓を当てた。
締めの挨拶の際にまたキスのアンコール。互いにソーセージを両端から食べていって…というのはどこかで見たような気がするのだが。あれはパスタだったろうか。確か、ディズニーアニメの予告編。
[3次会]
大層盛り上がったのか、2次会の殆どがそのまま3次会に流れ込んだ。ここでは普通に飲んでいたのだが、全く接点が無かったはずの新郎サイドと新婦サイドが上手く混じり合い、話に花を咲かせていた。
こういう所ではよく、出身母体毎に人の塊ができてしまい盛り上がりに欠けるとか、それを解そうとしてかえって場を凍らせたりといったこともあるというが、この日については杞憂だったらしい。
結局、店の閉店までずっと飲み続けていた。いい感じ。
[4次会]
そろそろ日付も変わろうかという頃になるが、まだまだ続く。今度は場所を変えてカラオケ大会。
まずはマツケンサンバⅡ(振り付き)でテンションを上げておいたところでどういう選曲にしようかという話になったが、自ずと眼に留まった「ウエディング用の曲特集」となっていった。
お嫁サンバ、愛は勝つ、Only You、いとしのエリー…歌詞に嫁さんの曲を織り込むのは常套手段らしい。嫁さん照れてる。臆面もなくやってのけるのは今日が今日だからか。
振り付き、合いの手付きではしゃいで喉が渇くと、いつの頃からか定番になっていたという「チャイナティ」…ピーチリキュールと烏龍茶を合わせた物が出てくる。不思議な味がするが、アルコール度は低い。
体力が尽きるのが先か、店が閉まるのが先か。時間が経つのも忘れて飛ばしていった一日が漸く暮れてゆく。喉が悲鳴を上げている。カラオケが効いたようだ。
宿へ帰る頃には丑三つ時に近くなっており、学生時代は自転車を担いで上り下りしたことも何度となくある長野駅自由通路へ行ってみると、駅入り口のシャッターが閉まっていた。長野新幹線開業までは急行能登が停車する時刻までシャッターは開いており、もちろん改札も開いていたという。
皆さん、一日お疲れ様でした。