レイク受信

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「レイク受信」は、電波の反射などによって受信時に位相差・時間差がついた信号成分を別々に取り出し、位相・時間を揃えて合成する方法である。 cdmaOneでは3つまで取り出せるが、FOMAをはじめW-CDMAでは6つまでいけるという。では、どのようにするか?
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基地局と端末間の電波は一直線で届くとは限らない。建物や山などに反射して届くこともある。市街地・屋内では「マルチパス現象」が顕著で、直接届いたものの他、各所で反射した電波が同じ端末に届くことがある。飛んできた距離に差があるために時間差が生じており、どれを使うか困る事もある。


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レイク受信は、受信回路を複数用意して個別に逆拡散・受信し、最後に時間差を調整して合成する。それぞれの受信回路は、普通のCDMA方式の受信回路だ。マルチパスの各成分をかき集め、一つの成分を単独で受信したときよりも、大きな信号が取り出せるという寸法だ。余談だが、レイク(RAKE)即ち「熊手」だ。
このレイク受信は、「必要な信号成分だけを取り出せる」というCDMA方式で本領を発揮する。逆拡散のタイミングを少々ずらすだけで、簡単にマルチパスの各成分を取り出せてるからだ。ちなみにTDMA,FDMAではマルチパスの各成分の中からもっとも強いものだけを通信に使い、そのほかは無視している。
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