決着をつけようぢゃないか

お散歩お散歩うれしいな~♪
昼過ぎに15kほど離れた糸満方面へママチャリで出発。
快調に飛ばし1時間弱で糸満のど真ん中あたり、糸満ロータリーで…後輪に異変あり。なんとパンク。
ってことで折り返し。復路はママチャリ押しながら3時間掛けてテクテク歩く。
お散歩お散歩楽しいな~??
…というのは前年の11月のことである。
その時、どこへ行こうとしていたのか?
沖縄本島の南のランドマークとして知られている喜屋武岬、である。


正確には沖縄本島の南端は「荒崎」なる所だが、当地が立ち入りも叶わぬ断崖絶壁であることと、平和運動の格好のネタになっていることもあり、いつの間にやら南のランドマークとして定着している。
地元の方の話では、喜屋武岬付近の道路は舗装されておらず周辺にこれといったものもないという。地図上で確認しても、往時の城跡がある位だ。
そんな場所を目指していた小生は、かなり暇なのだ。
琉球に来て以来暇潰しと健康維持の名目でサイクリングなぞをしており、たまには遠出をしてみようと思い立ってみればこの様である。本件だけでも十分にネタとなった。
しかしこれに懲りもせず捲土重来を期すべく時期を伺っていた折、新たな目的地が見つかった。
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那覇から南東の方角へ約15km程の所に具志頭なる村があり(地元の方に読ませると「ぐしちゃん」だとか)、糸満市との境界付近に地麦酒工場があるという。当然目の色が変わり、当然飛び付く。
早速ルートの調査に入る。
直線ルートだと先の通り約15km。しかし上り下りが激しいらしい。地形図を見ても長い上りの連続が予想される。
よって、前回苦杯を舐めたルートへの再挑戦も兼ねて行きは331号経由、帰りは507号経由に決定。あとはお天気をみて出発あるのみ。
この時期の沖縄というのはやたらと風が強い。夜間を中心に強風が唸りを上げている。
数日待った後、いよいよ決行。朝10時、何かに追い立てられるようにそそくさと自転車を漕ぎ出す。
まずは前回同様、巾の広い331号バイパスを快走。豊見城と抜け、糸満に入る。過度の自家用車依存社会故かこの近辺は年がら年中渋滞している。何度となく来たことがあるがどの時間帯も渋滞ができており、この日も渋滞の脇をすり抜けてきた。
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出発から約45分、糸満ロータリーに到着。前回はここでパンクし、押して帰宅するというネタのスタートでもあった。今回は難なく通過。ここで再びパンクするとそれなりにネタにはなったろうか。
糸満ロータリーを通過すると、そこから先は未知の領域であり、沿線の建物や店が一気に減った。本当に何もない。程なく進むと今回の目的地具志頭方面(右折)と前回の目的地(左折)との分岐が見えてきた。今回は右折。
さらに進むと、車もあまり通らなくなってきた。畑はあるが人が居ない。水遣りをしているようだが誰も居ない。飛んでくる飛沫が妙に懐かしいにほひ…。
…とそこへ急に観光バスと土産物屋が増えてきた。泣く子も黙るひめゆりの塔である。当然素通り。
それにしても風が強い。上り坂は緩やかだが、向かい風が強く思うように加速できない。
それもそうだ。この付近の電気が起こせる程強いのだ。
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3重連風車の脇をすり抜けると案内板には具志頭村の文字。そして麦酒工場らしき看板を発見。
看板を目印に中へ入る。が、平日故か人気がない。多分休日になるとそこそこ人が入り、駐車場でも出張販売しているものと思われるが、誰も居ない。本当に営業しているのかとさえ思ったくらいだったが心配は無用だった。
奥のほうにレストランがあり、そこにお目当ての品は売っていたのだ。
実はこの麦酒は国際通りでも飲む事が出来、空港の売店にも売っていたりするのだが、そこはそれ、現地でないと売っていない代物もしっかりある。
そして麦酒を買い求め、レストランを後にする。斯様な処で食事をすると酒が進むのは経験済みだが、琉球名物飲酒運転(件数は国内最多)は厳禁。輝け琉球の恥とはなりたくないので客人が来たときにレンタカーを調達して行くとしよう。何名かで来れば約1名位は下戸がいるだろうし(こらこら)、それに近頃の若者は麦酒をあまり好まないときたもんだ。飲める(こらこらこら)。
帰りは直線ルート。のっけからいきなり下り急坂。帰りのルートにしておいてよかった、と思ったのも束の間。坂が余りにも急だったためか下りはすぐに終わり、後は平坦な道が延々と続く。更に足が重くなるわ尻や膝が痛くなるわで下半身が悲鳴を上げ出した。そりゃそうだ。休み休みながら自転車をこぎ続けて4時間は悠に経過。しかもママチャリ。
そんなこんなで東風平なるまで来たのだが、やんきー(死語)な皆さんを多数見掛ける等地元の方の情報通り(昼間に限れば)ど田舎であり、幹線道路ながらこれといった店がない。いや、店は多数あったのだが昼間営業していない店が殆ど。居酒屋やらスナックやらスナックやらスナックやら。
結局途中でおやつ代わりにつまんだコロッケ1個のみという有様で那覇市内に戻ってきたのは15時過ぎとなる。筋肉はまだ張っていないようだが、いかんせん尻が痛い。私の記憶が確かならば今の自転車に乗った時間としては最長となるであろうか。本より自転車は長時間乗る為のものに非ずという意見もあるが。
かくして得てきた戦利品は以下の通り。
・クリアラガー(市販のビールに似ている)
・ヴァイツェン(果物系の香りがする)
・ポーター(黒ビールの仲間)
・ペールエール(ポーターほど黒くはないが、どちらかといえば褐色)
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写真は戦利品のうち3つになるが、果たして味の程は如何に。こちらは近日実況中継( http://whitewing.bitter.jp/live/ )あたりで報告することと致そう。
当面自転車はいいやと思わせるくらいの長征。これも沖縄の気候風土の為せる業なのか、3月なのに日焼けが酷い。面の皮がむけてしまい赤猿の面というおまけまでついてきた。
これを書いている途中も、腕が微妙にひりひりくる。こちらも微妙に焼けており、無性に掻きたい。