長崎ぷらぷら節(5)~刺激過多~

ハウステンボスを丸々1日かけて堪能しようともくろんでいた一行ではあったが、のっけからガラスの壁と磁器の壁に圧倒されてお口あんぐり状態。とんでもないほどの贅沢な世界に足を踏み入れてしまったらしい。が、これだけで「驚いた」という言葉を使うには全然早かった。次なる驚きが口を開けて待っている。
時間は少々前後するが(驚きの連続で時間感覚がぶっとんでしまっているらしい)、オランダの敵、大洪水や嵐を体験できるシアターへ足を踏み入れる。巨大スクリーンや、波を作る装置、揺れる客席などなどの各種技術と800tの水を駆使した舞台があるということは既に予習済みだったが、実際に体験してみるとこれがまたすんごいですなぁ、さすが800t。顔をほころばせる我輩。連れの顔は座席の揺れに顔がひきつる。大嫌いな飛行機の揺れを連想したのかな(?)。


稲妻や竜巻などの効果音はおおかた予想の範囲内だったが、水の勢いが半端じゃあなかった。単に雨(シャワー)が降ってくるだけじゃあなく、天井から滝が降ってくる!。水しぶきがちょこっと飛んでくるほどの勢いにはたまげた。滝を裏から見る、そんな感覚。
そういえば、ストーリーのオチは子供のおねしょという微笑ましいものであったが、おねしょをする時に見る夢には水がからんだものが多いらしい、という話とは関係あるのかな?
シュークリームの樹が生えた喫茶店で一息ついたのもつかの間、今度はジェットコースターっぽい乗り物に乗り、古代から未来までの宇宙へ旅立てるという館に入る。縦横無尽に揺れ、く~るくる回りながら「宇宙旅行」を堪能。動きはまんまジェットコースター。いや、嵐の中の帆船か?
コースの終盤に写真撮影ポイントが設けてあり、そこで乗っている人たちの顔を自動撮影していたらしい。で、帰り際にその写真を見てみると、さきほどの大洪水シアターにいたとき同様、顔をほころばせる我輩と顔がひきつる連れの顔、という様だった。
これだけ派手なアトラクションは今日はもうおなかいっぱいってことで、次は少々おとなしめの館に移動。その1つが噴水と幻想的な映像マジックの世界が広がる館である。林家○ん平じゃあないが、神話の世界は「あたしにゃそういう難しい話はよくわかりませんが」だったけど、200tの水を使った噴水と水の動きにぴったり連動した映像はなかなかのもんですな。幻想的な雰囲気に相棒はうっとり。
かと思ったら、次の館ではかなり不思議な世界とかなり妙な感覚にひきずりこまれてしまった。だまし絵の巨匠、泣ぐ子も黙るエッシャーの世界でありまする。
まず入ってすぐ縦横無尽に架けられた階段(怪段?)に平衡感覚が乱れ・・・と思ったら床も壁も本当に曲がっていたりする。ハーフミラーを使った絵によって宇宙空間に放り出され、ところどころにだまし絵を織り込んだ3D映像によって空中にふわり。本当に浮いているような感覚がするから不思議。一瞬上下左右がわからなくなってしまった。
それでよせばいいのに、3D+だまし絵の映画を見終わった後でエッシャーのだまし絵グッズを見にいったっていうんだから、あきれたっつーかたくましいっつーか。一行はしばらく頭痛におそわれた模様。さすがに「宇宙遊泳」のあとのように、あっちこっちふ~らふらということはなかったが。
ここまでくると、刺激を受けていないのは味覚と嗅覚くらいぐらいなもの。その2つも昼飯時にたっぷりと刺激を受けている。というのも食べたのがチーズ尽くし。チーズフォンデュにチーズたっぷり(2,3種はあったか?)のサラダ、とどめは生チーズというチーズの味と香りの豪華殺人フルコースデザート付き。たちこめるチーズの香りに、嗅覚が少々おかしくなったらしい。しかし味はよかったぞ。
実はその前にシュークリームの樹がそびえる喫茶店でチーズケーキを食しており、この日はまさにチーズ三昧。さらにこの後ワイン+チーズのセットを堪能したのであった。懲りない奴。
五感をくすぐる驚きの連続で疲れたのか、オルゴールやオーケストリオン(オルガンとバイオリンの合体した自動演奏楽器)の奏でる音色を子守歌にうとうと眠る相棒であった。お~い、まだ続きはあるぞ~。(つづく)
Rec:2001-02-24/Mix:2000-03-05