長崎ぷらぷら節(4)~オランダは中国だ?~

オランダは中国だ・・・これはハウステンボスを歩いてみての感想である。土地が土地なのか、その方面からのお客が多いらしい。内部の案内看板には、日・英・中・韓の4カ国語が使用されていた。オランダ語はないのか?
長崎市街を後にした一行は、快速で約80分ゆられた後ハウステンボス駅に降り立った。チェックインを済ませると、日も一気に傾きだしてきた。時間がないのでアムステルダム駅風の宿からハウステンボスへ直接「入国」することにした。もちろんまっとうな「入国口」から入ることもできるのだが。ともあれ専用港から中心部のタワー「ドムトールン」を目指す。


異国情緒漂うタワーの最上部はもちろん展望台になっており、初日の稲佐山同様、日が暮れて少しづつ明かりが灯っていく景色を眺める。そういえば、ランドマークタワーに登ったときも、お台場テレコムセンター展望台に登ったときも、同じ時間帯に行ってたっけな。好きやな~、こういうの。
しかし、これまでと違ったところが1つ。場所が場所だったためか、最初に書いたとおりやけに中国系の言葉が飛び交っていた。街並みのみならず、お客まで異国情緒ただよってますなぁ???? タワーを出た直後にも、連れが写真撮ってくれって頼まれてたな。英語で。
いろいろ回って夜のハウステンボスを堪能していこうかと思ったが、中は夜になるとひっそりと静まりかえり、にぎわっているのは園内のホテル近辺くらい。毎日夜8時(夏期は9時)のショーと花火を合図に、その日の営業はほとんど終了するらしい。夜の園内を楽しむならば、園内のホテルに泊まれっつーことらしい。
今回の宿は園内直通船の港付きではあるものの、園の外にある。しゃあないので、明日に備えて「国内」を見て回り、宿へもどる。この日、昼は長崎市内、夜はハウステンボスを歩きまくり、足の様子がちとおかしいらしい。ホテル内の温泉につかってくるとするか。
一夜明け、朝食にしてはとても豪華な和定食を食べた後、早速歩いて「入国」。今日は朝から夕方までゆっくりと歩いて回るぞ~。
このハウステンボス、「長崎県佐世保市ハウステンボス町」と公式に登録されているだけあってか、とても広い。以前そこへ行ったことのある複数の知人から口々に「ハウステンボスは1日では回りきれない」と聞いていたので心してかかりませう。
まずは内部を縦断する2階建て遊覧バスの始発便でいっきに奥の方まで行こう・・・としたが少々時間があるらしい。ということでそれまでの間風車と花畑のキンデルダイク地区へ。
風車の動いている音と水の音が少し聞こえる程度のとっても静かな場所で、朝のお散歩にはうってつけ。3つの風車の内の1つは中を見ることができる。なかなかおもろいしかけがしてあった、とだけここには書いておこう。
風車小屋の中で実演されていたチーズ作りを見ていると、もう遊覧バスの発車時間に。一気に街を抜け、ハウステンボスの奥の方に位置するスパーケンブルグ地区に入る。道が石畳故か、ちとゆれるのう。
終点の停留所から、お手入れ最中の花壇を通り抜けるとそこには森に囲まれた宮殿。いや~静かっす。しかし宮殿内部のドーム壁画(大部分の出来事は水面下で起きている、という意味の壁画らしい)や、幻の庭園のスケールには圧倒されましたです。見ごたえ十分。
しかし驚くのはまだまだ早かったらしい。このあとには豪華絢爛なお宝の数々が待ち受けていた。宮殿から歩いて数分のところにある磁器の館「ポルセイレンミュージアム」では、展示されている古伊万里をはじめとする磁器の数々(再現品もあるが)を前に、目が皿に・・・いや点になってしまった。金銀宝石なんて目じゃあねえかも。特にドイツの宮殿にある部屋を再現した「磁器の間」では、磁器の壁に圧倒されてしまった。
また、ガラス細工を集めた「ギヤマンミュージアム」では、ボヘミアンガラスをはじめとする、ガラス細工の名品が「磁器の間」に負けじと多数集められていた。「鏡の間」「黄金の間」は必見。目を皿のようにしてガラスを見ませう。うっとりすること請け合い? 泣く子はもちろんバカップルも黙る美しさ(?)であります。余談だが、こういう贅沢な場所で結婚式ができるというんだから驚き。実際翌日には結婚式の予約が入っていたりするのだ。
午前中からこんな感じで驚きっぱなしだが、はたして午後まで肝はもつだろうか?(つづく)
Rec:2001-02-11/Mix:2000-02-25