「大都会(本編)」カテゴリーアーカイブ

北斗の叫び~未踏の地へ(往路 後編)

未踏の地、北海道へ向けて陸路出発。暫く通勤客の視線を浴びつつ、列車は順調に大宮を通過。
程なく、少々早いめの夕食の時間になる。食堂車でお食事なんて生まれて初めて。少々緊張しますね?
物心がつくかつかないかの頃、列車には食堂車がついていたなぁと記憶しているが、お目にかかるどころか、ニュースなどで廃止の話しか聞かない。
ここ数年で長距離列車の利用機会は格段に増えたが、車内販売か、車内の売店か、せいぜいでごく一部の列車のラウンジみたいな所か、その位だ。

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北斗の叫び~未踏の地へ(往路 前編)

私の記憶が確かならば、これまでに北陸、信越方面と関東以外で足を伸ばしたところというと名古屋、京阪神、広島、倉敷方面、長崎、種子島に沖縄…全て西日本の括りに入る。四国というと本四連絡橋の与島折り返しのみなので、爪先が若干かかったくらいだろうか。
地図上では長岡あたりが足を踏み入れたエリアの北限にはなるが、今の今まで小山から北へ行ったことも、通過したこともない。南東北なんてとてもとても。
…という経緯があったのかは定かではないが、北海道へ行くことを思い立つ。しかもオール陸路。どの旅行パンフを見ても、彼の地へは空路で赴くのがスタンダード、仮に列車を利用するとしても片道のみ、という風になっている。

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142KP

BGMにかけていたテープがのんびりとTHE ALFEEの「Musician」を流していた。
突如目の前が白くなり、咄嗟に身構える。何が起こったのか、その時点では異常事態ということ以外まだ理解できていない。
サークルの合宿で長野から伊豆へ、車2台に分乗して深夜の高速を走っている途中の出来事。
車は既にコントロールを失っており、タイヤの悲鳴に男と女の叫び声がする。その少し前に右後方から「危ない」という男の叫び声もあったようななかったような。目の前の煙のせいか、視界は色を失っている。やけに速度が遅い。ここは高速道路の筈だが車線らしき物は目に入らない。真っ直ぐに走っていないだろうという感触はしていたが、車が止まるまでは何ともしようがない。

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余震(後編)

長野での打ち合わせの最中に3度の地震が起こる。自分のいた長野市内では物理的な影響はなかったが、その余波で長野から直江津経由で富山へ戻るルートが使えず、急遽宿泊。どうにかケータイで宿を押さえるまでは漕ぎ着けた。ご存知「中越地震」の日の出来事。
…ひとまずコーヒーで一息つき、部屋に入ると朝からの疲れが一気に出てきた。
真夜中、目が覚めてTVをつけると画面は特番になっていた。魚沼近辺がとんでもないことになっている。

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余震(前編)

その日は朝から酷い一日だった。
長野市内で打ち合わせがあり、昼食+若干の余裕を持たせて9時代の特急を富山駅で待っていた。しかし時間になっても一向に列車が来る気配がない。どうしたものか。
暫くすると、放送があった。少し前に目の前を通り過ぎていった貨物列車が人身事故に遭い、その煽りで上下線とも不通。乗ろうとしていた列車もその煽りで一つ手前の駅で足止めを喰らっているという。軽く30分は遅れる見込みということで時刻を調べてみると、乗換予定の列車には到底間に合わないばかりか、次の長野行きの列車は2時間待ち…冗談もいいところだ。ニュースによると、踏切を無理に渡ろうとした車が事故の原因だという。冗談もいいところだ。

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永遠へのパスポート(長野・後編)

長野の披露宴は余興やカラオケ抜き出も十分いけるようだ。ある意味斬新な構成だが、2次会以降が用意されているのはお約束。
[2次会]
披露宴お開きから暫く間を置いて、会場を近くのレストランに移して2次会スタート。
…のっけから一悶着らしきものがあった。
通常、こういった集まりには事前に案内なり、お誘いがあるはずなのだが、事前に案内すらしていないにも関わらず、しかも場違いの格好で新郎新婦ともにさしたる接点面識のない面々と連れ立って会場に押し掛ける不貞の輩も残念ながらいたという。

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永遠へのパスポート(長野・中編)

結婚式というのは立て続けにあるものらしく、今度は長野。三三九度の挙式に続く披露宴は、カーレースよろしく進行係の旗の合図で始まった…?
祝辞、スピーチ、祝電に続くはビデオレター。
[ビデオレター]
このビデオレター、前振りなしでいきなりスタート。嫁さんの勤める小学校のものなのだろうか、六回に分かれて子供たちが立ち上がり、一言づつお祝いの言葉。全校生徒の登場かもしれない。掃除、洗濯、料理しっかりやれよ…ドリフの全員集合のエンディングを想起させる。くすっと来てしまった。応援歌に続くラストはお約束とでも言うのか、子供がカメラに向かってダッシュ。

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永遠へのパスポート(長野・前編)

結婚というイベントはどこかで一度に集中して続く物らしい。先日川口であったと思えば次は長野だ。招待状は、比較的堅めの、親御さんと夫婦の連名もの。会場は駅から歩いてすぐのホテルという。
今度の組み合わせは、旦那が富山で嫁さんが松本。学生時代は共に長野市内だったという。それで長野市内の会場か。納得。
しかし、富山の挙式は名古屋や福井程ではないもののかなり派手という記憶がある。どうなることか、見物だ。
[挙式]

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永遠への片道切符(川口・後編)

一枚の招待切符とともに始まった、「鉄」のテイスト漂う結婚披露パーティー。ブルートレインの客車を使った会場に、JRの駅員&車内販売に扮した夫婦の衣装、入場のBGM代わりの電車サウンド…のっけからやってくれるぜ。
続いてはクイズコーナー。
[クイズ大会]
笑いが収まったところで、夫婦でお互いを紹介し、乾杯、スピーチ、歓談…むしろ談笑と続き、クイズ大会の時間となる。旦那さんの保有車輌数(1000輌を超えたところだという)や、嫁さん(お袋さんも)がケーキマニアだったりとか、馴れ初め、嫁さんの旅行中の行動等、定番の問題が中心だったが、中でもインパクトがあったのがこの2問。

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永遠への片道切符(川口・前編)

手元に、大学の頃以来の知人の結婚披露パーティーの招待切符がある。
招待状を受け取ったときから、何かありそうな予感がしていた。招待状からしてただものではなかった。切符だった。
久しぶりの郵便物がポストに入っていたのは10月の始めになる。群青色と赤の2色のラインが引かれた封筒の差出人は「あさま4号友の会」。イベントの名称は「Wedding party train」。はて…?
封を切って開くと、謎が解けた。かのお披露目パーティーの案内だった。

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