「乱筆御免(本編)」カテゴリーアーカイブ

@(アットマーク)-電脳宇宙旅行??-

今回の作品は、電子メールアドレスの話である。愛読者(?)のみなさんからは「恋ばな」を期待するような声もあるのだが、最近は周囲に特記事項がなくて困っている。自分自身をネタにしてしまえば、それはただの「のろけ」だ。もっとも、私自身にも特記事項がなくて困っているのだが。
強いてあげるならば前回書いた「親父と息子」のラストにあった出来事ぐらいだろうか。
はたして、
「娘さんを私にください!」
などと言える日はくるのかぁ?

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親父と息子

「いい加減彼女作ってこい」
帰省する度に親父とお袋が決まって口にする。
私の女っ気のなさを嘆いているのだが、高校時代にモテまくった(らしい)という親から見れば今の私は異常としか思えないらしい。なんでやねん?
うちの親は、私が同世代の女の人と話をしているところを全く見たことがない。ご立派。「男は狼・女は狐」などと吹き込まれた覚えは全くない。私本人はそういったことが結構あるとは思っているんだけど。
高校時代、放送部でアナウンサーをしていたのだが、その当時の部員構成は女子の比率が圧倒的に多かった。同期の野郎は私の他にはたったの2人。1代前は3人、さらに1代前に至ってはたったの1人。1代後は例外的に男女半々だったが、その次の代はやっぱり2人。この部は伝統的に女子部員の割合が圧倒的に高い。その話を親にしたところ、目を丸くした。「うそでしょ?」

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形見

「親孝行 したいときには 親はなし」
親孝行をしようと思った時にはすでに親はこの世にはいないから、普段から親孝行をするように心がけよう、という意味の言葉らしい。
「親を大切にしろ」といった類の言葉がうざったく思われた時期もあったが、いまはそうでもない。
「ご先祖様」を意識するようになったきっかけは、一つの事故である。
とある夏のこと、サークルの合宿で長野から伊豆へ車で出かけたのだが、高速道路で私の乗った車(先輩が運転してた)があろう事かスピンして側壁に衝突。辛うじて脱出できたものの、先輩が大枚はたいて買ったばかりの新車はおしゃかとなってしまった。

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黒姫(後編)

~3日目~
合宿も最終日。例によってラジオ体操と発声練習・・・といくはずだったが、なんとラジオが電池切れ。体操は中止に。しかし発声練習はきっちりやる。雨が降ろうと雪が降ろうと発声練習は欠かさずやっている。放課後には誰が言い出すともなく発声練習をしに部員が集まり、そして始まるのだ。
3日目は野尻湖ではじまる。現役時代はここで街頭インタビューの練習をやったが、今年はここで一休み。各自思い思いに羽を伸ばす。2年前来たときとほとんど変わっていない。そんな風景を見ながら野尻湖の周辺を散策していたが、途中で行き止まり。その先には発電所があったため、引き返すことになる。残念。(前に来たときは発電所の存在に気づいていなかったのだ!)

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黒姫(中編)

~2日目~
合宿では毎度のことだが、朝6時からラジオ体操と発声練習がある。鳥のさえずりが聞こえる中、練習開始。朝もやの中をやまびこがこだまする。後輩たちも4月から練習を積み重ねているだけあって、なかなかのものだ。そのあと、練習会場ともなっているグラウンドの掃除。
実は前日の夜、花火をやったのだが、女子部員が線香花火など比較的小さな花火で楽しんでいたのに対し、野郎ども(私も含む)は打ち上げ、ロケットなどをドンパチ放つ。15人ほどで花火をやれば、残骸もそれ相当の量が出る。大半のものは当日のうちに始末できるのだが、ロケット花火はさすがに暗闇の中では回収しづらい。

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黒姫(前編)

大学1年の夏。ひょんなことから、黒姫に行くことになった。高校時代やっていた放送部の後輩たちの合宿へである。
早朝5時に出発。松本の寮(当時の住まい)の事務室に立ち寄ると、そこには顔に芸術を施された男が2名。こいつら、飲んでたな(笑)。笑いもそこそこに寮を出た。街の人たちの朝は早い。学生とは全然違う。マラソン、ジョギングに精を出す人たちとあいさつを交わしつつ、松本駅へ向かう。
~1日目~
2番電車で黒姫へ。まだ早朝だったためかそれほど混んでもいない・・・かと思いきや、長野市内へ近づくにつれ車内は詰まってきた。長野到着はちょうど通勤ラッシュの時間帯。ま、座れたからいっか。これ、始発から乗っていた者の特権。

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地雷

踏むと爆発、地雷にはそんなイメージがあるが、最近の地雷は特定の戦車にだけ反応して爆発するものだとか、目標を検知して地面から飛び上がって爆発するものもある。海外では戦争が終わってもまだ残っている地雷が問題になっている。設置するのは簡単だが、取り除くのが大変なのだ。しかし、最近では頑丈なローラーをつけた車で片っ端から踏み付けて爆発させて除去していくという荒業をやってのける人達もいるとか。
さて、人間には誰しも喜怒哀楽の感情が備わっている。楽しいこともあれば悲しいこともあるし、当然頭に来ることだってある。’こいつごっつ頭に来る一でな奴もやっぱりいる。

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盲点

12月19日・・・すべてはこの日から始まった。
スタッフルームに殴り込みをかけてそのままC-STAFFに加わった翌日のことである。
道端で星さんにばったり会い、そのときに1~2ページで何か書いてみないかと言う話を持ちかけられた。何を書こうかな・・・と頭をひねっているうちに生まれたのが、この一連の「乱筆御免」シリーズなのだ。
スタート当初は、当時連載されていた「流星白書」という作品の影響を色濃く受けたものが多かったが、いつのまにやら「恋愛ネタ」が多くなっているではないか。(一部の例外を除く)このテの話は、今までこういったところにはあまり出てこなかったせいか、読者の皆さんからの「恋愛ネタ」に対する期待の声もいくらか聞かれる。色恋沙汰なんて柄にもないんだけどねぃ(笑)。でも書いているとなぜかハマってしまふ。これは意外だった。

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冬はつとめて

冬・・・・その寒さから、事の終わり、停滞の例えとしてよく使われているようだ。「雪に閉ざされた・・・」「氷に閉ざされた・・・」といった表現は、そこから来ているのだろうか?
だが、冬は終わりとは限らない。例えばチューリップの球根。このテの球根は、寒さにあわないと芽が出ない。冬の間に春にむけての支度をしている・・・ことになる。
冬は終わりとは限らない。一年の始まり、お正月は寒い冬にある。
一年の計は元旦にあり。事の始めをおろそかにしてはいけない。

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リセット

ぬる~い風呂にゆっくりつかっていると、気分がいい。けど、適当な頃合をみてあがんないと、風邪をひく。ひっかかった回数、数知れず。
一度ぬるま湯のここちよさを知ると、なかなかやめられない。ぬるま湯に限らず、温かい(暖かい)ものに人の心は弱いようだ、結構。
オイラもやられた。ぬくもりを思いだしては悶々、そんなときもあった(おいおい)。
わすれたくない、いつまでもひたっていたい、などと思っていてもそうはいかない。始まりのあるものには必ず終わりがある。長い間変わらないものなどめったに出てこない。「永遠」を信じたくなるのは、そのためなんだろうか?

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