Custody

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深夜の首都高高架脇に突如として迷い込んだ揚げ句に崖っぷちから脱出できなかった猫。
場所が場所だけに、金曜夜には似つかわしくない大捕物に至ってしまった。
レスキュー隊に現場が預けられて以降も簡単に救出開始できるような場所ではないらしく、次の手を待つ状態が暫く続いた。ある物は現場を指指し、またあるものは現場の様子をケータイのカメラに収め、またある者は終電時刻と競争するかのように足早に通り過ぎていった。


10分少々すると、サイレンと共に消防車両が入ってきた。待ちに待った梯子車だ。コンパクトに畳まれた梯子だが、アームを伸ばせば十分に現場まで届く。梯子の先には隊員2人が入るかごが取り付けられており、そこに乗り込んで猫を確保する寸法となっているようだ。
…この梯子車、取り付けられていた所属看板からは永田町から駆けつけてきたらしいことが伺えたが、近くの消防署にはそのような設備はなかったのだろうか…?
ともあれ、救助作業は開始。救助作業というよりは隠れんぼの要素もあったらしく、1回目に梯子を伸ばした際にはケーブル箱の隙間から壁の間に逃げ込まれて捕獲失敗。
一旦梯子を下ろして数分休憩して猫が再び崖っ縁に現れたところでもう一度現場に梯子を伸ばすと、今度は猫はおとなしく網の中に入ってくれたようだ。その瞬間、誰が先導したわけでもなくあたりに拍手が起こる。
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