2次会最前線の攻防(2005名古屋 前編)

名古屋での結婚式2次会に出ることになった。
小雨交じりの自宅を出て、あまりぱっとしない空の下を、のぞみ25号は西へ走る。こういう天候を父の涙雨というのは常套句。もうそろそろ披露宴は佳境を迎えていることだろう。
自分のことではないのだが、緊張する。一生に一度の晴れの舞台の重みを感じるのは、以前に2次会幹事の奮闘ぶりを間近で見たからなのかもしれない。
今回も、そこで見たものをどこかに書き残しているに違いない…既にそうするつもりでいる…といった方が正しいだろうか。


…今回も、例に漏れず…
そうこうしているうちに名古屋に到着。少し早めに宿に着き、少々休んでから着替えて会場へ向かう。場所は栄。地下鉄で3駅(名駅~新栄)くらい大したことない、と踏んで徒歩で会場へ向かう…余裕綽々のつもりが名駅~伏見間が存外に遠く、着いたのは時間ぎりぎり。
大丈夫かなと思いきや、会場へ着いてみると大半の人はまだ来ていない。どういうことかと思えば、披露宴会場からは本隊はまだ移動中だという。早足組が到着したばかり。
それ以前に会場からは前の組が続々出てきている。少々延び気味のようだ。今日だけで4~5組がその会場を使うらしい。忙しい日になりそうだ。入り口で音だけ出るクラッカーを受け取り、写真撮影&メッセージ書き込み。このパターン長野で見たことある…どうやら定番らしいのだが。
待ち時間の間に予行演習と称して一足早くビールを空けつつ、先着隊から披露宴の様子を見せてもらう。挙式は明治村のザビエル天主堂で行われ、そこから馬車で帝国ホテルへ移動…帝国ホテルあったっけと思いきや、建物が移設公開されていた。そこで披露宴。味なことをやるもんだ。余興にレイザーラモンHGに扮した男が登場。話によると受けはいまいち、だったとか。
披露宴の後は犬山から栄まで移動、というスケジュール。かなりの強行軍であることは確か。
話の間にも続々と犬山から強行軍が到着。移動だけで精一杯だったのか、引き出物を抱えてお疲れだった様子。中に、1年前長野で行われた2次会とほぼ同じ格好で現れた男がいた。場には馴染む格好だったが、少々驚いた。
…主役到着前とはいえ、BGMに”Time to say good bye”はないだろう。縁起でもない…
会場は自由席なのだが、見事なまでに出身母体別の固まりができてしまっている。男女左右に綺麗に分別。まあ、途中で幹事が強制シャッフルを入れるだろうから問題はないだろうが。約30分遅れで本隊&主役が到着し、移動は完了。普段の眼鏡を外してかなりの2枚目になった旦那と後ろ姿が綺麗、という話の嫁さんが登場し、どうにか2次会は始まる。
まずは乾杯。友人代表が音頭を取…BGMと共に脱ぎ出す。何事かと思えば「レイザーラモンHGもどき」のご登場。…披露宴とは別の人らしいのだが、BGMに「スリル」はないだろう。衣装を黒タイツにするか、BGMを「Living la vida loca」少なくとも「GOLDFINGER ’99」ぐらいにはしておかないと…どちらもいまいちの予感がするが…。流行りものは使い方が難しい。当たる方が珍しいのかもしれない。旦那に亜麻色の髪の鬘を被せて一緒に歌うくらいは…って、それは何年か前の某所披露宴の話。
暫しご歓談の後にケーキ入刀。後でそのケーキが出るという話だが、2次会でケーキ入刀というのは珍しい。会場内のスクリーンには披露宴の様子がビデオ上映されていたが、余り見ている人はいない。半分近くが披露宴から続けて出ていることもあり、無理はないか。主役の席は設けられていたが、殆どの時間主役二人は出ずっぱりで、歓談の場の一部となっていた。
今のうちに顔ぐらいは出しておかねば、と主役を探し出してひとまず声をかけておく。月並みかもしれないが「筋は通しておく」と称して酒を注ぐ。
ここで旦那だけ一旦お色直し…何に着替えてくるかと思いきや、全身白タイツ。寄せ書きをしてもらおうという趣向らしい。座席に飛び込んだり(場所は選んでいたが)、タバコをふかしてみたりと、BGMに「スリル」が似合いそうな暴走っぷり。旦那をよく知る方によると、柄にも無いことをやっちゃって大丈夫かな、という話。盛り上げるのも大変。いろいろ書き込みが入ったので、記念品にもなる…かは本人しか知らない。
…野郎の落書きはいつの世もおきまりのパターンとなるようだ…
(つづく)