北斗の叫び~フライング(美瑛・富良野 前編)

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夕食もそこそこに札幌へ戻ると、宿のテーブルに何かがいる。小熊だった。
以降、この小熊が旅のお供に加わることとなる。
アルコールはとっくに抜けていたこともあり、翌日の作戦会議も兼ねたコーヒータイムの後、就寝。
…翌朝。
この日は朝8時には出発となっている。スケジュールは存外にタイトだ…ということで宿の朝食会場へ足を伸ばすしたはよいが、少々早かった。


暫し会場が開く間での間待った後、地元食材を中心とした食料を補給して、いざ札幌駅へ。発車は8時過ぎだったか。この季節だけ走っている「ラベンダーエクスプレス」に乗ってしまえばあとは個室でゆっくりできる…はず。
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ひとまず発車には間に合い、個室へ滑り込む。6人位は座れそうな個室だからなのか、2階建ての1階だったこともあってか、殆ど揺れず快適。途中列車は岩見沢で輓馬と競争…なわけない。像だった。
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個室内のテレビでは先頭車両からの眺めを映し出している。出発直後と到着直前には、富良野周辺の見所などの解説ビデオが入る。…英語はわかるとして、ここにも中国語が…。
個室で寛いでいたことと、出入り口が別になっていたこともあり、この時点では列車内の他の座席の客層を知る由もない。たぶん騒々しさに閉口していることだろう。
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トンネルで山を潜り、富良野からローカル線に乗り換えて暫らく揺られると、美瑛に到着。定期観光バスにて周辺の丘を巡る。
バスの車内には英語、中国語にて、撮影停車タイム終了後、所定の発車時刻までに戻るように、との張り紙があり、加えてバスガイドの事前周知が徹底していたこともあって、今回は遅れはなかった、ということらしい。
遅れて当たり前、駅での次の列車との接続不可も当たり前…それは困る。
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広い野原に立ち木が1本。
この一帯には、CM等で有名になった木が多数あり、中でも十数年前のタバコのCMで一躍有名になった「セブンスターの木」には多数の観光客が小雨交じりの中、ビデオカメラ等で記念撮影…殆どが台湾・香港からの方々という話…って、ここどこだっけ?
バス6台位を連ねてやってきたこちらの団体さん、この先の旅程でも所々で鉢合わせることになる。
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「親子の木」なども眺めつつ、所々でスピードを落としたり、写真撮影タイムを入れながらバスは進む。この辺り一帯は遠くから眺めたときのコントラストを意識して、意図的に作付けの配置をしているというのが憎い。その配置は毎年変わっているという話。連作障害対策もあるので、当然といえば当然か。
展望台に上り、広い丘をゆっくり眺めていると、畑のなかに付近に広場のようなものが目に止まる。赤絨毯らしきものの辺りをデジカメで拡大してみたところ、どうやら結婚式場らしい。
記念にはなるだろうが、願わくば快晴の空も欲しいところ。屋外での挙式は、ある意味博打ですな。
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この他にも「有名な木」等を回り、何故か壁に年号の入った建物が並んだ町並みを抜けるとあっという間に定期観光バスは所定のコースを終えて駅に戻ってきた。高さが程々に切り揃えられ、広々とした、其れでいて真新しい町並みは景観条例の賜物というが、少々違和感あり。年季が足りないからなのか。
続いて期間限定トロッコ列車「ノロッコ号」でラベンダー畑詣でなのだが、出発まで少々時間がある。
さて、お昼時だが…ということで、近くの観光案内センターで探し物をしていると、この付近の食材を使ったポトフを出している店があるという。早速足を運ぶ。
夏にポトフ…というのもどうかと思ったが、こういう品の方がかえって体によい。それに、北の夏は湿気が少なく快適。ポトフも美味。
ポトフを完食し駅に戻ると「ノロッコ号」のご到着。
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トロッコ列車はつい先ほど定期観光バスで寄っていったり見ていったりした立ち木が見えるところでスピードを落としつつ、ラベンダー畑へ向かう。