北斗の叫び~当たれー!(小樽編)

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札幌に降り立ち、スタンダードでもあり新発見ともいえるスープカレーで腹ごしらえをする。
腹ごなしに路面電車で市内観光の予習をしつつ、大通りを北上。どうもお祭りが始まるような雰囲気があったが、雨足が気になることもあり、地下街経由で札幌駅に入り小樽に移動。昼食直後ということもあって、強烈な眠気が…
海沿いに結構な距離を走っていたらしく、目が覚める頃には終点小樽が間近。雨も降り出していた。どうも私が旅行に出ると、初日に雨が降ることが多い。


降り立つとホームではどこかで聞いたことがあるような声。小樽駅4番線は「裕次郎ホーム」と名付けられている。石油ランプを模した照明器具といい、旧仮名遣いの看板といい、全体として昭和初期の味付けが施されている。それでいて、現役で活躍中。国鉄時代の余った設備を観光用に改修したものではなかったようだ。
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記念撮影用のパネルが用意されているのはお約束。
親父が石原裕次郎のファンということもあり、割と耳にはしている。
裕次郎ホームの歓迎のあとは、小樽駅前から出ている市内散策バスにて北運河へと足を伸ばす。路線バスや貸し切りバスを転用したバスも走ってはいるが、どうせならということでレトロ改造車両が来るまで2,3本待つ。
バスに揺られて十数分。最寄のバス停はどこかと思えば、何もない。ここから運河沿いに歩いていくと、にぎわっている一帯が終点となるので、丁度いいといえば丁度いい。
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北運河はどちらかというと、今でも現役で活躍中倉庫街が中心で、休日の昼間と言うこともあってか、人通りはまばら。
運河そのものも現役で使われており、結構な幅があった。
万一小型船が転覆しても、引揚げ作業が行える位の余裕はあるようだ。なぜそこで、これといった損傷の見当たらない船が転覆しているのかは謎だが…
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今回の旅は、メジャーと思われるものを敢えて外している。札幌といえばビール園という位らしいのだが、どうせ飲むならということで狙い目を道内各地の地ビールに定めている。ビール園はパス。
飲んでみて味が気に入れば、お土産は確定…となる。
早速…ということでもないが、小樽の地ビール工場へ突入。
さっそく1つ飲んでみたが、どちらかというと普通のビールに近い味がした。私の口には合わなかったらしい。残念。
黒こしょう、ガーリックパウダー、フライドオニオンをまぶして食べたチーズがなかなか面白い味を出していた。
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そういえば、こういう類の所に入ると、褐色系のビールをよく選んでいるような気がする。
昭和の遺産、手宮線の跡を通りつつ、小樽名物寿司屋街を通過。桁が違う。当然通過。
費用対効果で疑問、という声がちらほらあったから…なのかは定かではない。
一度富山や上越で寿司を食べると、他のところではなかなか…。
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ガラス細工を物色しつつ、運河の通りを移動。通りを見ると、観光客とおぼしき方々のかなりの割合…殆どといってもいい位の率で先ほど足を運んだガラス屋の袋を抱えている。その店は中の面積が結構広く、それなりにお客が入っていたが、それを割り引いて考えても多い。団体さんばかりでもなさそうだが、はて…と首をひねりながら歩いていると、同系列の店が通りの先に6~7軒ほど偏在していた。そういうオチかい。
ほどほどの雨の中を歩いたあとは、目の前で入れてもらったネルドリップのコーヒーとチーズケーキで一息。いい香り。
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さて、小樽といえばすし屋街が有名だという。行きがけに軽く通過してみたが、どうもぱっとこない。裏ミシュランだったか、恨ミシュランだったか、小樽の寿司でハズレをひいたといった記事がのっていたような記憶がある。
これはどこかで聞いた気がする話だが、道内の海鮮料理店では、北陸方面の客に神経を尖らせているらしい。魚介類に対しては舌が肥えているからだというが、真偽の程は定かではない。
かく言う私も、道内の食材ではどちらかというと肉とか肉とか肉とか、農産物の方に目が行ってしまっている。
さて、夕食はどないしまひょということで、地元の魚屋と提携しているという寿司屋に入る。これなら大外れはあるまい、という少々消極的な選択かもしれない…
が、ウニの味がひと味違った。ウニ嫌いの治療には十分かもしれない。期間限定ながら、鯨の寿司もあった。ということで普段は食べないもの、お目にかかれないものを中心に食す…というか、いつもよく食べているものが品揃えにないだけ。当地で水揚げされたものを中心に並べると、自ずとそうなる…のかな。
寿司を食べ終わる頃にはすっかり日も暮れ、観覧車には明かりが入っていた。天候がすぐれず、眺めはいまいち。山の上にニシン御殿らしきものが見えたくらいだった。
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