フラットフェージングと周波数選択性フェージング

「フェージング」は特定の周波数成分だけを減衰させる特性を持った「フェージングフィルター(仮称)」に信号を通したのと同じ…と考えることができる。
帯域幅を持った信号のフェージングは、その帯域幅と「フェージングフィルター」の特性によって「フラットフェージング」「周波数選択性フェージング」に分かれる。
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「フラットフェージング」は送ろうとする信号の帯域幅が比較的狭く、信号の周波数成分がほぼ一様に影響を受けるフェージングで、変化するのは信号の振幅のみといえるだろう。


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一方「周波数選択性フェージング」は送ろうとする信号の帯域幅が広く、影響を受ける周波数成分がまちまちになるフェージングである。当然時間波形も元の波形に対して歪む。スペクトル拡散・CDMAを使った通信では、信号の帯域幅が従来のキロ単位からメガ単位と桁違いに広いため、周波数選択性フェージングの影響を受けやすくなる。