峠はどうなった?

むか~しむかしのことぢゃった・・・・。
ありゃあ、峠の線路がなくなるほんの数日前のことだったかのう。記念イベントがあるってことで当時の仕事仲間と一緒に横川の駅まで出かけたことがあったんぢゃ。峠のかまめしでおなじみのおぎのやも、本店は駅前のこぢんまりとした食堂だったのを覚えておる。そういや駅近辺の側溝のふたはギザギザアプト式のレールぢゃったのう。
今ぢゃ峠のかまめしもまっとうな食べ方(注)ができんようになってしもうたし、どこへ行っても買えるようになってしもうた。時間の経つのも早いもんぢゃのぉ。


・・・・って、てめぇ何歳じゃぁ~っっ < 自分
(注)御存知横川名物峠の釜飯の自分なりに考えるまっとうな食べ方っつーのは以下の通り
・列車が横川駅に近づくあたりでお代をスタンバイ
・停車したらすぐに降りてホームへ直行
・早速買う
・車中へ戻り、車中で食べる。
ちなみに、かつて碓氷峠の急坂を往来する列車はその区間だけ専用の機関車をお供につけていた。お供の機関車の連結・切り離しには多少時間を食うのでその時間に悠々駅弁を買うことができた。峠の区間だけ1997年9月末で廃止されちったため現時点でそういうことができないのが残念だが、よく見ると峠の区間の大半はレールやら電線やらが残っているっぽい。復活するかな? してほしいなぁ。
学会発表を間近に控え、勢いだけで突っ走ってりゃぁ疲れもちとたまるらしい。精神衛生上まことによろしくないので、思い立ったが吉日とばかりにふら~っとお出かけ。いつもの癖になりつつあるらしい?
てなわけで昔っから食い道楽を共にしてきた友人と(その車で)、横川目指して突発性ドライブの始まり始まりと相成った。野越え山越えと言うわけでもないが、とりあえず碓氷峠の手前まで到着。そこから山を下って(転げ落ちて?)行くルートはいくらかあったのだが、迷わず一番楽そうな国道バイパスを選択。ちなみに残りの2つは、くねくね曲がりくねった碓氷峠の旧道と、かなり遠回りな高速道路。
高低差700メートルだったかな、かなりの落差があったので峠を越えれば長い長い長い下りが続く。途中数カ所に砂山が設けてあったので何かと思えば、ブレーキ踏みすぎてぶっ壊れた時のための緊急避難所らしい。ネタとしては緊急避難所の砂山に突っ込んでくれればそこそこ面白かったのだが、今回のドライバーでもある某友人はここ半年の間に信州の山道で腕を上げてしまわれたらしく、難なく峠道を下り終えてしまわれた。本人の話では初の県外ドライブだったらし~けど。
景色を堪能するだけ(それでも坂の始まりと終わりで緑の色が違うのには驚いたが)に終わってしまった下り坂をぬけるとすぐ、横川駅に着く。ここ2,3年の間にずいぶんと変わってしまわれていた。鉄道関連の設備があったとおぼしき場所は、公園に化けていた。半分はお子さま向けのミニSLが走る広場に。もう半分はなにやら資料館っぽくなっていた。何でもホンマモンの機関車を運転させてくれるらし~けど。
一方駅周辺は相変わらずこぢんまりとしておった。・・・というのも、横川のメインは、とうの昔に国道沿いのドライブインに移ってしまわれていたりするからだ。お昼時を迎え、団体客が来てパニックになりそうな気配がしてきたので、さっさと弁当を買って脱出。
メインの通りをはずれると、そこは何事もない静かな山里である。電車の走らない線路に沿って山を登り、ダム湖のほとりでお昼。弁当を買うときにドライブインのおっちゃんが話していた通り、な~んにもない。けどそこがいい。いやよく探すととんでもないものに出くわす(?)
お昼を堪能した後でダム沿いを腹ごなしにあたりをお散歩していたのだが、ダムの通路上にてなにやら水がわき出ているっぽい水たまりが目にとまった。水たまりにしてはやけにきれいなので近づいてよく見てみると、コンクリートを突き破って水が少しづつわき出ているようにも見える。さらに近づいて手を伸ばすと、わき水にしてはちと生ぬるい感触が・・・・・
目を凝らすとびっくり仰天。枯れ葉の下におたまじゃくしの大群が隠れており、元気よく体をばたつかせていた。その数は3桁に近い。山の方から流れてきたわき水がたまり、そこに枯れ葉がたまり、カエルが卵を産み付けていって現在に至るというオチ。よくよく考えればダム本体のコンクリートを突き破って水がわき出してくるようでは、非常にあぶないではあ~りませんか(^_^;;
そういった小さな発見に驚く、といったことを繰り返しているうちに丁度時間に。ということで元来た道を引き返して帰途についた。行きの下り坂を無事抜けたことで調子づいたドライバー殿は、帰りは峠の旧道から行こうということを言い出したのだが、走り屋サンたちがたくさんいそうなので、いや現にかなりたくさん通っていたので、止めた。
Rec:2000-06-22/Mix:2000-07-27