金沢県にある富山県中新川郡立山町

実家は富山県中新川郡立山町の山すそにある。
首都圏・関西・名古屋からほとんど同じ距離にあり、所要時間もほぼ同じ。しかし、距離的に近いはずの長野へ列車で行こうとすると、ことのほか時間がかかる。
立山町は、知る人ぞ知る「立山黒部アルペンルート」の西の玄関口(東の入り口は信州大町)。常願寺川(じょうがんじがわ)という、滝のような川にそって、電車やバスなどでスキー場をかき分けながら山奥へ行くと、アルペンルートの入り口にくる。さらにゆくと、落差だけは日本一の称名の滝(しょうみょうのたき)がある。


JR富山駅から「地鉄(富山痴呆鉄道)立山線」に乗って20分少々行くと立山町の中心部に着く。町の中心部へ行こうとして「立山駅」で降りると、そこは何もない山奥なので注意。立山町の中心部へは「五百石駅」で降りるのが正解。
実家はその五百石駅の隣の「榎町(えのきまち)駅」から車で10分少々のところにある。周りはほとんど田んぼばかりで、PHSは見事に圏外になる(4~500メートル行くと電波が届く)。それに、下水道が来ていない。近所の集落では既に下水道が来ているところもあるのだが、すぐ川下の方の集落で強硬な反対運動が起こっているため、実家の周辺のみ敷設のめどが立っていない。「村社会」は難しい。近々ケーブルテレビがくるそうだが、これも同様となるだろう?
町の産業といえば、まずは稲作ということになるだろう。最近は、やる気のある人たちが、後継者がないためにほったらかしになった田んぼをかき集めて、大規模化を推し進めている。
山奥に分け入ると、観光産業も盛んになる。日本三大霊山(残りの二つは富士山・白山)の一である「立山」には、毎年夏を中心に登山客が訪れる。しかし、立山という山は存在しない。様々な誤った情報が広まっているが、頂上に神社があって多くの人が登りに来る山が「雄山(おやま)」、付近の山の中でもっとも高い高さ3015メートルの山が「大汝山(おおなんじやま)」である。「立山」というのはそういった山の総称らしい。
「雄山」には、登山をたしなむ人たちや、修学旅行などでやってくる学生がそれなりの装備をして登ってくることが多いのだが、最近はおばちゃん連中が街へ出かけるかのような格好でやってくることが増えた。「ハイヒール登山客」などと揶揄されるこういった人たちは、途中で登山事故に遭うことが多い。こういった人たちの影響なのかどうかは知らないが、標高2000メートル台の立山周辺で携帯電話が使えるようになってしまった。
こういう立山町だが、決して何処ぞの誰かが言うように、石川県金沢市の一部・・・ということはない。そんなこと言うのは誰ぢゃいねまったく。でも、電話の市外局番は99年6月から金沢と同じ番号に変更となる。
Rec:1999-1-14/Mix:1999-1-18